2015年

9月

29日

バイタルとクラッキ

エンジョイ5・佐賀大会の頃は真夏の暑さを感じていましたが、先週末のマザーランドはすっかり秋の気配。

代表合宿を見学したり、福岡まで行ってまたまたリノスと対戦したり、大人のチームでは何度も出場した「フットサル大分2002」で初めて試合をしたりと、色々なことがあった9月も明日で終わりです。

途中で迎えた5連休では「シルバーウィーク5分の4」と勝手に名付けて盛り上げてみたりしましたが、ふと気になって数えてみると、今月は30日のうちの18日を子供達と一緒に過ごしたことになります。日本代表合宿の見学やピヴォーレ福岡の下見を含めると、フットサルに関わったのは30分の20。

費やした日数ほどに実力が付いているようには感じませんが、季節が確実に変わるように、うちのチームも実りの秋を迎えてもらいたいと思います。

 

さて、9月中の試合結果等についてはその都度報告していますのでだいたい伝わっているかと思いますが、この話題について書くのを忘れていました。

22日に福岡で開催されたジャパンフットサル大会。当初は西村さんの紹介でUー12とUー10のカテゴリーに参加する予定でいましたが、その際、どちらも「院内FC」だと面白みがないので、今回は自分の独断でそれぞれに愛称を付けてエントリーしました。

 

U-10の方は「院内FCクラッキ」。

元々は「大きな氷にヒビを入れて割る」という意味ですが、転じて「試合の流れを変えられる選手、チームにとって特別な存在の選手・名手」という意味でサッカー界では使われています。この年代はそういう可能性を秘めた選手達が集まっているという勝手な期待感と、チームという小さな枠にとらわれず、自分自身で決断し、行動できる大きな選手に育ってほしいという願いを込めて付けました。

 

ところで、保護者の皆さんには、「最近どこかで目にしているはずですが…」と探りを入れましたが、気づいた方はいらっしゃったでしょうか?

実はこの言葉、ポルトガル語で「CRAQUE」と表記しますが、去年からお付き合いをさせていただいているLiventoさんのプラシャツの裾に入っている文字でもあります。

ボールを持ったらとにかく勝負する、胸のすくようなLiventoの子供達のプレースタイルとの相乗効果もあって、対戦する度に(いい言葉だな)と感じていたことも理由の一つですが、決して今話題の“パクリ”だけで付けた訳ではありません。

 

「龍時」という、サッカーがテーマの小説で、日本のサッカー界に見切りをつけ、単身スペインに渡った主人公の少年が異国の地で活躍し、周囲から国籍の選択に迫られますが、やがて、捨てたはずの日本人としてのアイデンティティを取り戻していくという、非常に重要なシーンで使われた印象的な言葉でもあります。10年以上前に初めて読んだ時から強く記憶に残っていて、いつか機会があればこの名前を使いたいと考えていました。

ちなみにこの小説はスペインが舞台となっていたため、作中ではスペイン語の「クラック」と使われていましたが、ポルトガル語の「クラッキ」の方が響きが可愛いので今回はこちらにしました。興味をひかれた方にはお貸しします。サッカーに詳しくなくても充分楽しめますので、是非読んでみてください。


 一方、U-12の方は大会の出場はキャンセルしましたが、名前は付けていましたので紹介します。

「院内FCバイタル」。

「生気・活力にあふれた」という意味で、主に脈拍や鼓動といった、生命の兆候を示す「バイタルサイン」などの医学用語として用いられていますが、サッカーの世界では、ペナルティアークの手前からゴールにかけての得点につながりやすいエリア、攻守において最も激しい攻防が繰り広げられるゾーンを意味する「バイタルエリア」として使われています。

元々、フットサルはサッカーでいうバイタルエリアを縦に見たスペースで、ボランチから前の選手の攻防に近いものがあると考えていたことも理由の一つですが、ここのところ、下の学年の勢いに押され、すっかり影が薄くなっていた高学年の子供達に元気を取り戻してもらいたい、さらにフットサルの(というよりスポーツ自体が)持つ楽しさを思い出し、もっと躍動感あふれるプレーを見せてもらいたいという思いから、「バイタル」と名付けました。


 

「院内FCクラッキ」と「院内FCバイタル」。

どちらも悪くはないと思いますが、どうでしょうか? 

 

U-10の方は、残念ながら22日の大会では1勝もあげることができず、今回はその片鱗を見せることはできませんでしたが、名前負けすることなく、いつかは周りから「クラッキ」と呼ばれるような存在になってもらいたいと思います。

また、U-12の方は事情により出場をキャンセルしたため、名前自体がお蔵入りになってしまったのが残念ではあります。このことが、このチームの将来を象徴しているとは思いたくありませんが…とにかく、いつか試合で披露する時まで伏せておくつもりでいましたが、自信を失っている6年生達に早く元気を取り戻してもらいたい、少しでも生き生きとプレーしてもらいたいという思いを込めてオープンにしました。

 

なお、今回の愛称についてはコーチにも相談せず自分一人で決めさせてもらいました。

チーム名を変えるという訳ではありませんし、福岡に試合に行ってもコンビニに寄るぐらいしか楽しみがない自分達ですので、たまにはこんな遊び心も許してもらえるのではないでしょうか。

今のところ次に使う予定はありませんが、せっかく無い知恵を絞って考えましたので、少しでもこの名前が似合うよう、いつか「バイタルで輝くクラッキ達」になってもらいたいと思います。

 

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2015年

9月

23日

楽しく奥深く格好良く

長かったシルバーウィークも今日で終わりです。

 

知らなかったけど、シルバーウィークって昔からあったんですね。

ブログのネタにと思って調べてみたところ、あまり定着していませんがゴールデンウィークと同じ頃に出来ていたそうです。てっきり今年からだと思っていました。

最初から余談ですいません。

 

さて、シルバーウィーク中の活動に参加された選手・保護者の皆さん、お疲れ様でした。特に、5日のうち4日にご協力いただいた保護者の皆さん、たいへんお世話になりました。

簡単にこの5連休の活動を振り返ってみますと、まず、初日の土曜日はバサジィのホームゲーム観戦から始まり、リサナ・ロッソで行われた大分県ジュニアフットサル交流戦に直行。翌日は唯一のオフでしたが、ドライブがてらジャパンフットサル大会の会場であるピヴォーレ福岡の下見。さらに月曜日は安心院B&G体育館で練習し、翌火曜日のU-10大会に参戦。そして最終日の今日はSAUDE WASADAの森代表のお誘いで、フットサル大分2002で開催された交流戦に参加。大人のチームでは何度となく試合をしたことがある思い出深いコートでNFCさん、初対戦となるRISEさんと練習試合をさせていただくことができました。

 

この連休の活動を通じて感じた率直な印象を言葉で表すと、

「頑張っている子は伸びている」という一言に尽きます。

当たり前ですが、頑張っている子は着実に結果に結びついていますし、それなりに頑張っている子は良くて現状維持(他のチーム・チームメイトも成長しているから)か、悪くてやや後退。あまり頑張っていない子、頑張ったふりをしている子は…

 

今、日本のスポーツ界はラグビーW杯での日本代表の活躍の話題で持ち切りです。新聞記事やテレビのニュース等を見る限りでは、外国人監督のもと、合宿での一日3部練習を敢行するなど、他国のチームの3倍の練習を積み重ねて来たとのこと。

ラグビーには全く疎い自分ですが、さすがに他チームの3倍の練習をすれば力が付くだろうということは想像ができますし、「練習は裏切らない」という言葉を世紀の大金星という勝利が証明してくれたと思います。

 

もう一つ思ったこと。

「練習は裏切らない」という言葉とは反対の考えかもしれませんが、「苦しくなってからどれだけ頑張れるか」ということです。

これは持論というか、うちのチームに限っての話なのかもしれませんが、自分には「先発=最強メンバー」という考えが昔からあります。本来は個々の選手の良い所を少しでも見つけ、たとえ出場時間が短くてもその選手の特徴を発揮させてチームの勝利に貢献させてあげるのが指導者の役目なのかもしれませんが、うちのような、試合に出れるレベルの選手を5人揃えるのに四苦八苦しているチームにとっては、交代選手で劇的に流れを変えることは現実的には難しい問題です。

昨日のU-10の大会のように、試合の終盤まで0-0の拮抗した状態が続く場合は、選ばれてコートに立っている選手がどれだけ頑張れるか、ということも勝敗を分ける大きなポイントになると思いますし、多かれ少なかれ、対戦相手のチームも同じような状況だと思います。

フットサルの運動量では前後半の終盤は必ず疲れる。相手が疲れたときにどれだけ頑張れるか。あるいは代わって出場した選手が他の選手以上に頑張ることができるかということをここ最近の試合から感じました。

 

 

さて、フットサル大分2002で行われた今日の交流戦 。

大会ほどに勝ち負けにこだわる必要もなく、初対戦のチームもいて変に委縮することもなかったのか、初めの頃はやや硬さが感じられた子供達も、途中から実に楽しそうに、伸び伸びとプレーする姿が印象的でした。

久々にたくさんのゴールが決まり、あまり慣れない展開にどう喜んで良いのか戸惑いながらも楽しそうな子供達の姿、表情を見ていて、こちらもここしばらく感じていた胸のモヤモヤが晴れた気がします。

できるなら、勝ち負けにこだわらず、個々のレベルにあったカテゴリーで楽しくプレーさせてあげたいと思う子もいますが、人数が少ない今のうちのチームにいる限り、そこまでの余裕はありません。

フットサルを通じて子供達に色々なことを経験させてあげたいと思いつつ、フットサルを「単なる成長や経験のためのツール」と割り切ることもできず、結果も求めてしまうジレンマ。理想と現実にどう折り合いをつけて行くかということも自分達の課題として再認識した今日の交流戦でもありました。

 

 

チームとしては手も足も出なかったリサナ・ロッソでの交流戦。攻守に孤軍奮闘し、最後の最後で力を振り絞ってゴールをこじ開けたキャプテンの表情からは、何か吹っ切れた印象を受けました。

U-10大会の順位決定戦では、重圧のかかるPK戦の最後に登場し、ともに阿蘇で戦った相手GKにキックを止められ、8歳にして敗戦の責任を一身に背負いこんで泣き崩れた未来のクラッキ。

また、今日の交流戦ではレギュラー6年生の不在にも全く動じず、逆にチャンスと受け止めてレギュラーの座をより確実なものとした3年生達…

個人的には、U-10のカテゴリーではサッカーチームの圧力に屈したリノスがU-12で雪辱を果たし、優勝したことにフットサルの奥深さを感じましたし、サウージのスタッフさんと、ウェアだけでなくシューズの趣味まで重なり「○○○○って格好良いですよね」と一気に打ち解けたことに嬉しくなりました。

 

本当に色々なことのあった5連休。

 

その最終日となった今日の午後から、右腕の裏あたりに腫れというか鈍い痛みというか、ちょっとした違和感を感じています。

福岡まで運転したから筋肉痛になったのかな?いやいや今まで運転して筋肉痛になったことなんかないし…と思いながら原因を探したところ、昨日から、子供達と何度となくハイタッチをしたからだということに思い当たりました。

ハイタッチ自体は以前から少しずつやっていましたが、最近はパチンとタッチした後、強く握り返してくれる子供も増えてきました。

 

フットサルの楽しさ、奥深さ、格好良さに触れることのできたこの連休。

少しずつではありますが、着実に子供達の成長と手ごたえを感じていることをお伝えし、連休のご報告とします。

 

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2015年

9月

19日

スイッチ

『シルバーウィーク5分の4』その1

リサナ・ロッソで行われた大分県ジュニアフットサル交流戦は4戦全敗。

 

翌々々日に控えたU-10大会に弾みをつけることも、フットサル専門チームとしての矜持を保つこともできず、何をしに行ったのかよく分からない、非常に残念な結果となってしまいました。

 

まあ、言ってみれば「たかが練習試合」ですし、トリニータやカティオーラといった強豪チームと練習試合ができたと思えば悪い結果ではないのかもしれません。

自分はサッカーの指導はやっていませんので正確なところは良く分かりませんが、宇佐でサッカーの活動をしていてトリニータやカティオーラという名前の付いたビッグクラブとそうそう対戦できるものではないと思いますし、佐賀の大会後、保護者をはじめ多くの皆さんにご心配をおかけしましたので、今日のところは過剰に一喜一憂するのはやめておこうと思います。なので今日の試合の詳細についてこれ以上は振り返りません。

 

自分はフットサルが好きですし、フットサル教室の指導も好きでやっていることなので、試合で負けようが結果が悪かろうが、フットサルに関わっていたい、フットサルの現場の空気に身を置いていたいと思っています。その「好き」という気持ちが続く限りこのチームの指導を続けて行くだけです。

 

フットサルが好きと言えば、今日はうちのチームの選手・コーチとともに、県立総合体育館で行われたバサジィ大分のホームゲーム観戦からリサナ・ロッソへと直行しましたが、同行した二人のコーチのうちの一人が度々行方不明になり、その都度もう一人のコーチと「どこに行ったんかな」と心配していましたが、どうやら他の保護者と一緒に煙草を吸いに言っていたのではないかとの結論に達しました。自分は煙草は吸いませんので吸いたいという人の気持ちは理解できませんが、今日の交流戦で初めて「煙草が吸えたら良いのにな」という気持ちになりました。

 

 

さて、いつもより参加チームが少なかった今日の交流戦。予定よりも早く帰宅できたため、自宅に帰って19時キックオフのJリーグ、横浜F・マリノス対FC東京戦をテレビ観戦しました。

ちなみにこの試合の解説は、ミスターマリノス・木村和司氏でした。

木村氏といえば、日産自動車~マリノスOBでもあり、かつて日本代表の10番を背負い、元祖FKのスペシャリストとしても知られています。

また、日本初のプロサッカー選手でもあり、あまり知られていませんが、フットサルの日本代表監督を務められたこともあります。そしてなかなかの辛口解説者でもあります。

 

サッカー解説で辛口といえばセルジオ越後氏が有名ですが、現役時代から元々大ファンだったせいか、サッカー専門誌など、文章を媒体とするメディアでの辛口意見に比べ、テレビでは意外とソフトなコメントが多くそのギャップが残念なセルジオ氏よりも自分は断然木村氏の解説の方が好きです。

 

その木村氏が解説した今日のリーグ戦。試合の後半から登場してきたFC東京の若手選手に対し、アナウンサーから意見を求められた際の木村氏のコメントが秀逸だったのでご紹介します。

 

アナウンサー

「リオ五輪を目指す世代別代表の10番を背負う期待の若手選手でもあるN選手のここまでのプレーについて、一言お願いします」

木村氏

「なかなかスイッチが入りませんね」

 

思わず飲みかけのビールを吹き出しそうになってしまいました。

 

話を振ったアナウンサーも予想外の返答だったのか、しばらく放送事故寸前の沈黙の時間が流れた後、さらに木村氏より

「どこにスイッチがあるんでしょうか」

との追い打ち。

本人はフォローのつもりだったのかもしれませんが、全くフォローになっていません。

 

さらに、試合の終盤、これまでのゲーム全般に関する感想を求められた際には、まだ0-0だったせいか、

「替わって入った選手が全く機能していませんね」とバッサリ。

 

普通の解説者なら、監督の交代の意図をさも訳知り顔に解説するところですが、判で押したような交代策に対し、歯に衣着せぬ物言いでバッサリ切って捨てた木村氏。

久々に面白い中継を見ることができました。

 

Jリーグの解説は木村和司。

大相撲の解説は北の富士親方。

 

自分もこれくらいはっきり物を言えたらどんなに楽かと思いながら、久々のJリーグ中継を思う存分楽しませてもらいました。

 

 

「うちの子供達のスイッチはどこにあるんでしょうか?」

 

「ないんじゃないですかね?」

 

今日の試合を見た木村さんならきっとそうはっきり答えてくれるかもしれません。

もちろん全員に対してではないと思いますが。

 

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2015年

9月

17日

5分の4

今週末からシルバーウィークに突入。

 

我がフットサル教室も、土曜日のリサナ・ロッソでの交流戦を皮切りに、福岡でのU-10の大会やサウージさんとの交流試合など、5日の内の4日をフットサルの活動にあてています。

 

そんな大事な連休前の最後の練習日となった今日ですが、トレーニングの内容としてはサイドステップや体の向きといった、ひたすら基本的なものに終始。

いや、その前に「ランニングやストレッチをキビキビと、素早く正確にやろう」というところからの始まりでした。

およそ試合前の練習とは思えない地味な内容ではありましたが、そのせいか、今日は練習の入りからいつもとは違う良い意味での緊張感を感じる練習となりました。

これまでも、事あるごとに「ランニングやストレッチをきちんとやろう、しっかりやろう」と言い続けてきましたが、なかなか伝わらずどうしたものかとコーチ達と頭を抱えていましたが、ようやく子供達に“伝わる”表現を見つけることができた気がします。

 

また、先日の佐賀での惨敗で基本の大切さが身に沁みたこともあり、今週から原点に立ち返る意味を込めて基本のボールタッチを重点的に取り組んでいますが、こちらもなかなか習得させることができず、考えた末に最後の手段として以前買っていた練習本に付属しているDVDを練習場に持ち込んで子供達に見せています。

このDVD、短いトレーニングを一つ一つクリアしていく流れになっているのですが、これがなかなか上手い作りになっていて、最初はびっくりするくらい簡単なプレーから始まっているのですが、その簡単な動きが確実に身に付いていないと後になるほど上手くプレーできないようになっています。

一つ一つクリアして行く過程がゲームをプレーする感覚に似ているのか、子供達の食いつきも思いのほかよく、始めてわずか数日ですが見る見る上達して行っています。

やっぱり、伝え方・言葉のチョイスって大事だなと考えさせられました。

 

 

「この前言っただろう」とか「何回も同じこと言わせるな」は禁句。

「言わなくても分かるだろう」は論外。

最近は、子供達の「はい!」という返事さえ信じられなくなっています。

 

何度となく失望感や裏切りにも近い感情を覚え、佐賀から帰ってからは今シーズン何回目かの深い落ち込みにはまっていたところ、その悲壮感が伝わったのか、親しくさせていただいている知り合いの指導者の方から「子供に裏切られるのが指導者の宿命。子供達に自信を取り戻してあげてください」とのメッセージをいただきました。

さらに、「フットサルの格好良さを、強みを、その奥深さを選手達に伝えて行って下さい」とも。ご自身はサッカーの監督さんですが、温かい気づかいにハッと胸を打たれた思いでした。

 

以前に比べ、最近は保護者の皆さんからも温かい言葉をかけていただく機会が増えてきました。結果に一喜一憂していた自分の底の浅さを見透かされていたことを恥じつつ、つくづく自分は周りの人に恵まれているなと実感。フットサルの指導に携わっていなければ、このような素晴らしい方と巡り合うことも、心が震えるような感動を味わうこともないと思います。

勝ち負けももちろん大事ですが、スポーツを続けることで味わうことのできる感情を、スポーツをしていなければ決して出会うことのない人間関係を、フットサルを通して提供してあげることも指導者の大事な役割だと自分自身に言い聞かせ…

 

自分なんかよりもはるかに指導歴も長く、世に送り出した教え子の数も多いであろう大先輩からの励ましのお言葉に、子供達の自信を取り戻させる前に自分自身のテンションを奮い立たせてもらいつつ、シルバーウィークの5分の4を乗り切ろうと思います!

 

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2015年

9月

09日

雨降って

改めて、先日のJFAエンジョイ5・佐賀予選に参加した選手・ご家族の皆さん、お疲れ様でした。

 

あまりの内容の悪さに、大会直後は書けそうにないと思っていた日記ですが、悪い時こそ書いておこうと気持ちを奮い立たせ、思っていることを包み隠さず書いた前回の日記。

保護者の皆さんの関心も高く、日記のコメント欄も過去最高のアクセスを記録しましたし、HP以外でも「日記を読んでうちの子のことだろうなと思いました」や「どの意見もうちの子のことを言われているみたいで申し訳ない気持ちでいっぱいです」といった感想をLINEの方にいただきました。また、個人的に反省文を書かせて提出してくれたお宅もいました。

 

特に、「誰に対して」という気持ちで書いた訳ではありませんし、デリケートな問題も含まれており、批判的なご意見も覚悟していましたが、自分のこととして危機感を持ってくれたのであれば、思い切って書いて良かったと思います。

普段から、フットサルは試合が少ないので、一つの大会・一つの試合を大事にしようと言い続けていますが、子供達以上に保護者の皆さんにも試合の重みを感じていただいていることが伝わってきました。子供達に「チャレンジしろ」「やらずに後悔するよりやって後悔しろ」と言い続けている以上、自分達も勇気を持って意見していこうと思います。

 

昨日は所用で練習を欠席しましたので、佐賀から帰って子供達と顔を合わせるのは今日が初めてです。会場に入るまで、どういうテンションで子供達と接しようか、どういう練習内容にしようかと考えていました。

あの3試合で自分が一番感じたことは、「普段の練習で出来ていることが全く出せなかった」ということでした。自分なりに試合への入り方が良くなかった、子供達が伸び伸びとプレーできる雰囲気づくりができなかったのかな、との反省を踏まえ、こういう時こそ基本に立ち返って、練習でできていることをミニゲームで出そう、それを本番のゲームにつなげようというメッセージを込め、あえていつもと変わらない内容で今日の練習を終えました。

これからも、自分達で考えるべきことは考えさせつつ、突き放すのではなく良い意味で「付かず離れず」の距離感を保ちながら、できるだけ子供達に寄り添って進んで行こうと思います。

 

 

さて、今週は大分のフットサル界が盛り上がりました。

7日から今日まで別府アリーナで行われたフットサル日本代表の合宿。

昨日、今日のマレーシア代表との練習試合を観戦された方も多いようですが、自分は初日の17時から行われたトレーニングを見学しました。

前日にFリーグの試合を戦った選手もおり、この日は軽く体を動かす程度のトレーニングではありましたが、フットサルに携わる者として、日本代表の合宿と同じ空間にいること、その空気感を共有できただけでも幸せでしたし、楽しそうに練習を行う選手達の姿に、佐賀の完敗で落ちるところまで落ちていた気分も上向きにさせてもらうことができました。

 

今回の代表合宿には、うちのチームからも3人の子供達が見学に行ったようです。

そのうちの2人に感想を聞いてみたところ、自分と同じく初日のトレーニングを見学した6年生からは「みんな大きな声を出して楽しそうに練習していた」との感想。

全くの同感です。

気のせいか、この子からは最近、前向きな気持ちを感じますし、実際、今日の練習でも積極的なプレーが目立ちました。

いつも「声を出そうよ」「楽しもうよ」と言い続けていますが、憧れの選手達が楽しそうにトレーニングする姿を目の当たりにし、彼なりに感じるところがあったのでしょう。

「百聞は一見にしかず」改めて、子供達に気づかせること、そのきっかけづくりが大事だと思い知らされました。

 

「キーパーからのロングスローが、Fリーグの試合ではトラップできてないけど、日本代表の選手はトラップできていた」

これはもう1人、今日のトレーニングマッチを観戦した3年生の感想です。

突っ込みどころが多すぎて、何から突っ込んで良いのか考えてしまいましたが…

温かく見守って行くことにしましたので、特に指摘するのはやめておきます(笑)

とりあえず、さすが根っからのピヴォタイプ。

見ているところが他の選手とは違います。

 

さあ声出して!

行こう!行こう!

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2015年

9月

06日

気になること

最近、練習中に「トイレに行って来てもいいですか?」と聞く子が増えてきました。


練習中だけでなく、近頃は大会中でも何度となく子供達から発せられる一言です。

もちろん、行ったらダメとは言いません。だって漏らされたら困るから。

でも内心思います。(トイレなら練習が始まる前に行ってくれよ)と。

 

全員に指示を出そうと思っている時なんかだと、その子が戻ってくるまで練習を止めて待っていなければならないし、仮にいない間に指示を出したとしても、また同じことを言わなければなりません。それが指導者の仕事と言われればそれまでだけど、時間の使い方としては上手くはありません。

確かに、練習に来たらまず用具の準備をして、その後ボールタッチやアップをするという約束事は決めていますが、「練習の前にトイレに行く」ということはチームの約束として定めてはいません。

それについては自分で判断すべきことですし、練習中に行きたくなるようならできるだけ練習前に済ませておくべきだと思います。そもそもフットサル教室の練習で教えることではないと思っていたから言っていなかった訳ですが、最近これがあまりにも多く、どうしても気になるので、小学生のお子さんをお持ちの(フットサル教室以外の)保護者の方に学校ではどうなのかと聞いてみたところ、学校によるのかもしれませんが、行きたくなったら授業中でも自己申告で行かせるし、何も言わずに自由に行っても良いところもあるのではないかとのことでした。

どうやら最近は、「トイレは練習の前に行くように」あるいは「なるべく練習の休憩時間を見計らって行くように」と言わなければならいようです。

 

誤解のないように言っておきますが、こちらとしても、子供からトイレに行きたいと言われたら行くなとは言いません。また、仮に練習の前に行ったとしても、本人の体質や体調、その日の水分の摂取状況や気候による発汗状況、緊張の度合い等により個人差があることは承知しています。(実際、うちの子はトイレが近いので、と事前に言っていただいた保護者の方も過去にいらっしゃいました。)それでも、初めて練習に参加した子供ならともかく、何年もこの教室に通っている子、それも高学年の子から練習中にその言葉を聞くと、正直がっかりきます。

 

(行っても)良いですか?と他人に判断を委ねるくらいなら、行かなくても大丈夫なのか?ダメだと言ったら我慢できるのか?

それとも我慢できないから行くのか?それなら「行っても良いですか」ではなく「行ってきます」の方が言葉としては適当ではないか。そんなことをつい先日、一緒に大会に参加した指導者の方ともお話しさせていただきました。

じゃあ、「今は全員で大事な話をしているところだから我慢しろ」と言ったとする。それで漏らしたとしたら、その責任は誰にあるのか。きっと彼らは、「監督に行ったらダメと言われたから漏らしてしまった」というに違いない。つまり自分が漏らした責任は監督にあると。

 

 

先日のエンジョイ5・佐賀予選は、3試合を戦い3連敗。

直前の練習からも何かをやってくれそうな雰囲気は感じられず、あまり期待の持てない状態ではありましたが、さすがに3試合とも無得点での予選敗退という結果には正直がっかりしました。遠くまで送迎にご協力いただき、お子さんの活躍する姿を楽しみに応援に来て下さった保護者の皆さんの期待に添えず、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

ただ、こちらとしても、全く準備をしていなかった訳ではありません。チームとしてのベース、出来ている部分はあり、でもそれだけでは通用しないので、もう少しここをこうしてみようよ、ここを頑張ってやって行こうよということを自分なりに伝え、さらに子供達にも考えさせ、足りないところ、やろうとしていることを押し付けるだけでなく、子供達でも考えさせながら練習で取り組んできました。

そしてそれが練習では少しずつ出せるようになり、実戦でどれくらい出せるか試してくれるかと思ったら、肝心の本番で全くチャレンジしようとせず、出来ていることすら出し切ろうとしない。

本当にがっかりの一言。

 

普段のトレーニング、戦術の方向性、選手の選考…全部ひっくるめて敗戦の責任は監督にあります。「院内、あの弱いチーム」、「ちょっと、前からプレッシャーをかけると何もできないチーム」。そう言われるのは仕方がありません。事実だから。

実際、それだけの選手層と、選手層の薄さをカバーするだけの指導力がないからこその結果だと自覚しています。それが事実なので、監督である自分は「仕方がない」と割り切ることができます。今いる戦力で出来ることを必死で考え、色々なことに我慢してチームを作ってきました。昨日の負けは悔しいけれど、毎年メンバーは変わるので、今年強いチームが作れなければ来年に期待するだけですし、来年が無理でもまた次の年と、何と言われようが我慢して指導を続けるだけのことです。

 

ただ、余計なお世話かもしれませんが、自分達指導者はそれでもいいけど、今やっている子供達は本当にそれでいいのかな、と思わずにいられません。

出来ていることや足りないことを伝え、出来ていないことにチャレンジしないと強い相手に勝てないよ、出来ていないことをやるのですぐには上手くできないし、失敗してもいいので勇気を持ってやり続けようよ、と言い続けているけど、その一歩を踏み出そうとしない子供達。

自分達はフットサルの指導者だから、フットサルを強くしてあげられないことの責任は自分達にあります。でも、自分達が責任を取れるのはフットサルの試合の結果だけ。彼らがこの先、仕事や人間関係で問題に直面しようが、壁にぶつかろうが、彼らを助け、先に進めてあげることはできません。

 

トイレに行っていもいいかと監督に聞いたけど、ダメだと言われた。我慢しきれずに漏らしてしまったけど、それは監督が行くなと言ったからで、自分が悪い訳ではない。

フットサルの試合で負けてしまったけど、それは相手が強かったからで自分達のせいではない。

 

繰り返しになりますが、自分達はフットサルの指導者です。試合前は色々なことを考え、可能性のあるメンバー、試したいメンバーを選んで試合に起用します。もしかすると昨日の試合に出た高学年のほとんどは、今年のうちに下の学年にポジションを奪われるかもしれないけど、それすら「監督が決めたことだから仕方がない」と受け容れ、諦めてしまうのでしょうか。

この先の人生で、仕事や社会で様々な壁にぶつかることと思いますが、その都度、誰かに「替われ」と言われたら黙って舞台から降りてしまうのでしょうか。出来ることだけやって、自分の能力以上のものを求められたらチャレンジせずに逃げてしまうのでしょうか。越えられる壁だけ越えて、越えられない壁には挑もうとしないのでしょうか。


判断を他人任せにしたり、責任を回避したり、それでフットサル教室での時間は何とか過ぎて行くかもしれませんが、彼らにとってフットサル教室以外の時間の方がはるかに多いはずですし、フットサル教室を卒業してからの時間の方がはるかに長いはずです。

 

昨日来れなかった保護者の方に「日記を楽しみにしています」と言われ、「多分書かないと思います」と答えましたが、やっぱり書かずにいられませんでした。試合の内容を知りたかったことと思いますが、こんな感じでしか報告することができません。これで伝わると良いのですが…

トイレを我慢しろと言っている訳ではありませんのでそこは誤解のないように。


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2015年

9月

01日

Fのある幸せ

今日から9月。

先週末の土日は上村の郷で合宿を行い、さらに日曜日は合宿を終えてビーコンで行われたFリーグ「バサジィ大分対名古屋オーシャンズ」戦を観戦と、フットサル漬けの日々を過ごしました。

 

今年の合宿の交流試合に参加してくれたのは中津のShyntFCさんでした。

shyntの保護者の方から「フットサル専門チームなんて珍しいですね」と声をかけられ、久々に「元々院内にはサッカーチームがなくて、でもだんだんサッカーをやりたいという子供達が増えてきて、サッカーは無理でも5人でできるフットサルなら何とかなるかもと思いまして…」という例のくだりを説明。

たいていはこれで納得してくれますが、最近では「でも、サッカーも充分できますよね?何でサッカーしないんですか?」と不思議そうに返されます。

 

確かに、一時は全学年で10人ちょっとという苦しい時期もありましたが、最近は常時20人を超す子供達が加入してくれています。特に、平成17年の合併を境に旧安心院町からの入団希望者が増え、今では安心院の子供の方が多い年もあります。

人数だけで考えたら8人制のサッカーもできなくありませんが、仮に今の人数でサッカーの活動をしたとしても、試合に必要な人数を揃えて参加するのが精一杯で、とても勝ち負けを争うレベルには届かないと思います。

あまり欲を出さず、5人制のフットサルだからこそ強豪チームと対戦できたり、年によっては互角に渡り合うことができていると謙虚に考えることにしています。まあ、そもそもサッカーの指導はできませんが…

市内に対戦相手がなく、常に大分市や県外での試合ばかりで保護者の皆さんに負担をかけていることが最大の悩みですが、最近はそれも当たり前に感じ、むしろ新しいコートに行くのが楽しみになってきました。サッカーだと、試合数は多いかもしれませんが、ここまで県外で試合をすることはないかもしれません。

 

話は変わり、日曜日の午後に行われたバサジィのホームゲームでは、今季最多のお客さんがビーコンの客席を埋めました。

夏休み最後の日曜日ということで意外とイベントが少なく足を運びやすかったのかもしれませんが、やはり今季のFリーグを無敗で突き進む絶対王者・名古屋の試合を見たいというお客さんが多かったことも大きな理由ではないかと思います。実際、駐車場にも県外ナンバーの車がいつも以上に並んでいました。

肝心の試合も、名古屋を相手に前半をリードして終え、後半、猛攻を仕掛けてきた名古屋に逆転を許すものの、終了間際のパワープレーが鮮やかに決まり劇的な逆転勝利。

首位・名古屋を相手に滅多に見られないような会心のゲームを見ることができ、大分にいながら、フットサルの最高峰リーグが観れる幸せを実感しました。

 

 

前述したとおり、うちのチームも最近では安心院からの参加者が増えてきました。安心院にはサッカーチームがありますので、当然安心院の子供達はサッカーを選択することも可能です。しかし、サッカーではなくフットサルを選んで来ることに何かしらの意味があると思いますし、そういう子供さんや保護者がいる限り、フットサル教室を続けて行く必要性、存在意義はあると思っています。

 

ちなみに、うちのチームの子供達はほとんどフットサル専門です。

普通はサッカーチームの子がフットサルを掛け持ちしており、試合の前には相手チームから「オフサイドはないぞ」とか「スローインでなくキックインで再開」といった声が聞かれますが、うちのチームがアソビーゴに参加する前は、真面目にオフサイドの説明やスローインの練習から始めました。少なくともうちに関しては、「フットサル選手がサッカーを掛け持ちする」という現象が発生しています。

以前、「サッカーからの転向でなく、子供の頃からフットサルをやってきたという選手が育たないと本当の意味でフットサルの代表が強くならない」という意見を聞いたことがあります。

フィジカルコンタクトの強さや視野の広さ、スタミナ等、サッカーで得られるメリットもたくさんありますが、子供の頃からフットサルのスモールフィールドに慣れていなければ得ることができない、フットサル独自の感覚もあるのではないかと思います。

実際、うちにも小2にして密集の局面を浮き球のパスで回避するスキルフルな選手が現れてきましたし、保護者の中には「Fリーグは見るけどJリーグには興味がない」とか「サッカーは時間も長く、間延びして見ていられない」という意見の方もいらっしゃいます。

 

サッカーではなくフットサル。

サッカーもフットサルも選べるけど、フットサルをやりたい。

日常的にFリーグが観られる幸せを実感しつつ、これからもフットサルができる環境を確保し、少しでも試合や合宿といった子供達の成長の機会となる場を提供してあげたいと思います。

 

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