2016年

3月

19日

3.19

2016年3月19日。

 

今日は嬉しいことが二つありました。

 

まず一つ目。

名古屋でジャパンフットサル大会決勝大会を戦っていたリノスU-12が見事に優勝。

この日記でも何度も紹介してきましたが、独自のスタイルを貫き通すメンタルの強さに加え、決定力をも備えた今季のリノスU-12。

6月のバーモントカップ県予選では惜しくも決勝で敗れましたが、巷の『フットサル大会』で目にする『ミニサッカー』とは一線を画すそのスタイルは強烈で、個人的には純粋にフットサルを戦えば間違いなく県内№1だと思っていました。

 

今年のリノスは本当に強かった。

創設当初から毎年、各年代ごとに対戦させていただいているうちだからこそ、その強さは肌で感じています。

そんな関係の深いチームが設立5年目にして悲願の全国制覇の達成です。

リノスの選手・保護者の皆さん、何よりドラゴンコーチ・ナベコーチ、本当におめでとうございます。

 

 

二つ目。

リノスの全国制覇に比べたら本当に取るに足らないことですが、我が院内フットサル教室も、本日福岡県筑紫野市で開催された「super sports XEBIO CUP U-10」に出場し、予選リーグを何とか勝ち抜き順位決定戦に進むことができました。

 

残念ながら3位決定戦で完敗し、入賞することはできませんでしたが、キャプテンのゴレイロ以外は3年生以下というメンバー構成の中、福岡県の強豪チームを相手に大健闘してくれたと思っています。

 

特に、初戦で対戦したチームは福岡県でも屈指の強豪。

正直、「福岡まで行って、よりによって初戦からこんなチームと当たらなくても…」と思いました。

いくら大会が少ないとは言え、わずか3試合程度を経験させるために実質U-9の子供達に早起きさせて、2時間近くの移動距離を費やして福岡まで行かせるのはさすがに酷かなとも思いましたが、そんな心配をよそに子供達は本当に良く戦ってくれました。

 

これも今まで何度となくこの日記で書いて来ましたが、今シーズン、強い相手と対戦するたび、その相手に先制点を奪われるたびに下を向き、戦う姿勢を放棄してしまう姿を毎回のようにAチームから見せられてきました。

 

そんなうちのU-12からもようやく先週の大会で試合らしい試合を見せてもらうことができ、ほっと胸をなでおろしていたところでしたが、そもそもそんな高学年を引っ張って来たのがこの世代でもあります。リノスや大平山、リヴェントとの交流戦で、或いは今季から始まった育成リーグで、兄貴分のU-12がフットサルの試合では考えられないような大差で敗れる中、何とか相手と互角に渡り合い、コーチ陣のモチベーションを切らさせず、チーム存続の危機を救ってくれたのがこの世代でした。

 

思えば、今シーズン最初の大会もU-10で始まりましたし、今日の帰りの車で翔平コーチと今年の思い出を振り返った際、口を揃えて出てきたのは阿蘇の大会でした。今年は本当にU-10に始まりU-10に終わったと言ってもいいくらい、鮮烈なインパクトを残した世代でもあります。

もちろん課題もたくさんあります。ただ手放しで褒めるだけのつもりはありませんが、例年になく苦労とストレスを感じたシーズンだっただけに、来季への希望を感じさせてくれた今日のクラッキ達の活躍を素直に喜びたいと思います。

 

 

今年度も残すところあと2週。

来週末は、うちもリノスさんもお別れ会を予定しているようですので、今年度の週末に開催される大会としては今週が文字通りラストチャンスでした。そのギリギリのチャンスでリノスは今年の強さに唯一足りなかったタイトルを獲得し、不振にあえぐうちは何とか来季への期待を掴むことができました。

 

最後の最後で掴んだ小さな手応え。

 

全国制覇と1day大会の予選突破では比べ物になりませんが、天国と地獄ほどの差が開いた両チームが、最後のチャンスとなる大会で手にしたものはお互いにとって大きいと思いますし、うちとしては小さくても確かな手応えを感じたという事実を記録として残しておきたいと思います。福岡と名古屋、大分のチームが、県外でしかその証しを得ることができなかったというフットサル界の現状と合わせて。

 

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2016年

3月

14日

自信

昨日の『活き粋大分フットサル大会2015』をもちまして、今年度の6年生が参加する大会が終了しました。

例年、この時期は6年生のお別れ試合を計画していますが、今年はこの大会のおかげで練習試合ではなく大会で6年生を送り出すことができました。大会を主催・運営していただいた関係者及び対戦チームの関係者の皆様にお礼申し上げます。

 

結果については、6チーム総当たりで5試合を戦い2勝3敗。

入賞も、勝ち越すこともできませんでしたが、戦いぶりについては充分に子供達の成長を感じる内容となりました。負けた試合も2点差以内。今までずっと、相手に先制されると下を向き、反撃の気配すら感じさせてくれなかった子供達が、昨日は先行されても相手に立ち向かい、最後まで諦めない姿勢、前向きに戦う気持ちをプレーで示してくれました。

 

うちのチームの課題として、「前プレに弱い」すなわち、2列目(低い位置)の選手がボールを持って組み立てる際に、相手に前から強くプレスをかけられると何もできず、ボールを前に運べなくなるという弱点がありました。

中には、初めからそこでの争いを回避して、GKからハーフライン付近まで浮き球を投げて体の強い選手に競らせたり、キック力の強い選手にボールを集め、遠目から強引にシュートやロングボールを入れてくるチームもあります。

試合に勝つための手段としては間違っていないと思いますが、フットサル専門チームとしてそんな戦いはしたくない。この思いから低い位置からの組み立てにこだわってずっと取り組んできました。

 

しかし、ここ数年は、試合のたびに2列目で攻撃の起点となる選手が狙われ、前から圧力をかけられてなかなか前を向けず、ボールを奪われてしまうことがほとんどでした。楽に戦わせるためにやり方を変えることもできたのですが、やはりそれはしたくない。そもそもフットサルチームと言いながら圧倒的に足元の技術がないという、うちチームの弱点を克服する意味もあり、去年の夏ごろから練習内容を見直し、かなりの時間を割いて基本的なボールタッチの習得に取り組んできました。

 

その練習に一番熱心に取り組んでいたのが、今回大活躍した一人の6年生です。

ちょうど、それまで2列目を担っていたもう一人の6年生がケガをして戦列を離れたため、チームの大黒柱として攻守に孤軍奮闘していたキャプテンと並んで2列目の一角にポジションを移したタイミングとも重なります。それまでは試合経験も少なく、ただ線が細いだけの印象でしたが、「自分がやらなければ」という自覚に加え、コーチから言われたこと、出された指示をすぐに実行する素直さが練習内容とも合ったのか、地道なボールタッチも見る見る上達し、試合ごとに保護者やコーチ達も驚くほどの急成長を見せてくれました。昨日も難しいポジションを見事に埋めてチームを落ち着かせてくれただけでなく、FPでただ一人全試合フル出場するほどの活躍ぶりでした。

 

いつの間にか、技術だけでなく体力までも見違えるほど向上した彼のおかげで昨日は久々に試合らしい試合を見ることができました。ここ数年、試合でこれほど2列目のコンビがしっくり来たのは昨日が初めてです。

 

もう少し早くこの練習に取り組んでいたら、今シーズンの結果・試合内容も違ったものになっていたかもしれません。しかし、それはチームにとって早いか遅いかの問題で、その6年生にとっては、今が成長するベストのタイミングだったということなのだと思います。現に同じ練習をしてもあまり身に付いていない子供もいます。やはり、練習をやらされていると思うのではなく、自主的に練習に取り組むことの大切さや、自分が足りないと感じたこと、必要だと思ったことを補うためのトレーニングを適切なタイミングで行うことの重要性を感じさせられました。

 

今年の年頭の日記で、「子供達の成長の瞬間を見逃さないようにしたい」と書きましたが、まさに昨日はその瞬間を目撃することができました。

うちのチームは人数が少なく、選手の一人一人が本当に貴重な戦力です。一人一人を戦力として丁寧に育て、6年生になると、できるだけ全員にAチームの試合に出場してもらうことがコーチ陣の暗黙の了解になっています。

 

そんなチームの指導者として、一人の努力が花開く場面に立ち会えたことは幸せですし、これだけでも活動を続ける甲斐があるというものです。

 

今年は本当に色々なことがありました。この日記でも何度となく書いてきましたが、今年ほどチームづくりに苦労した年はなかったんじゃないかというくらい、色々と考え、コーチ達とも話し合いを重ね試行錯誤を繰り返した一年でした。

 

自分達としても、「ボールを持てる選手がいないから」と簡単に諦めず、こだわって指導に取り組んできて良かったと思います。この6年生のおかげで「練習は裏切らない」と言い続けてきたことを証明することができましたし、地道に積み重ねてきた努力は報われるということを、後輩たちに示してもらうことができました。

 

彼にとっても、時間をかけて取り組んできたことが結果として現れ、大いに自信となったことでしょう。中学に進んでもサッカーを続けてくれるということですので、フットサル教室で得た自信、成功体験を忘れず、勇気を持って新しい世界に飛び込んで行ってもらいたいと思います。

 

 

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2016年

3月

10日

卒業

気づけば3月も半ば。

3月といえば卒業シーズンです。

 

先週は高校、中学で卒業式が行われましたが、新聞を見ていたら、高校の卒業式を紹介する特集の『3カ年皆勤』の欄に、フットサル教室の卒業生の名前を発見しました。

今年高校を卒業するのでフットサル教室的には6年前、平成21年度の卒業生ということになります。

 

この年代も一時は同期が最大で6人にまで増えましたが、最終的にお別れ会を迎えたのは2人だけでした。

6年前といえば、リノスとの交流も始まっておらず、フットサルの大会もほとんどない時代。ドームでひたすら練習を繰り返し、安心院と何回か練習試合をしただけでした。家庭の都合や体質的に問題があり続けることができなかった子もいましたが、もしかすると、そんな活動に物足りなさを感じ、途中から練習に来なくなったり、自然とやめていった子がいたのかもしれません。

ただ、はっきり「今日でやめます」と言ってくれれば良いのですが、中には連絡もなく途中から練習に来なくなったり、かと思えば久々に顔を出したりという子もいて、お別れ会の段取りを組むのに非常に苦労したことを覚えています。

また、それまでは、一旦入団すると卒業までフットサルを続ける子がほとんどでしたが、この頃から、年度の途中で急にやめる子が増えてきました。そんな中、最後までやり続け、最終的にお別れ会で送り出したのが男女1人ずつということもあってか、不思議と強く印象に残っている年代でもあります。

 

試合もさせてあげられず、卒業後にフットサルやサッカーへと進む道筋も見つけてあげられず、ひたすら練習を繰り返すだけの日々。過去を振り返ってみても、極めて活動に乏しく、フットサル教室に来る目的・モチベーションを保たせることが難しい年でもありました。個人的には今でもこの年代の子供や保護者に対し、申し訳なさを感じています。

 

 

最近、フットサル教室を卒業したOBと再会する機会が多くなってきましたが、久々に教え子に会って感じることは、大人になってもやっぱり小学生の頃のプレースタイルや印象はほとんど変わらないということです。

小学生の頃から気が利いたプレーをしていた子は、大人になっても色々なことに気が利きます。子供の頃から大人びていた子は再会直後から普通に大人としての付き合いができますし、来たボールをただ蹴っていただけの子は、プレーに限らず人との接し方も似たようなものです。

その経験からすると、小学生の頃から一つのことに真面目にコツコツ頑張る子は、卒業しても目の前のことに手を抜かず黙々と努力を続け、好きなこと、自分で決めたことに対して真面目に頑張れる人間に成長するのではないでしょうか。

 

当時のことが懐かしくなり、6年前のお別れ会の資料を見返してみたら、女子の卒業生の方が練習出席日数の1位となり、監督賞を獲得していました。

6年生になると、病気や体調不良による欠席は少なくなりますが、逆に学校の行事等による欠席が多くなり、意外と参加者全体で出席日数1位を獲る子がいないものですが、ろくに試合もさせてあげられず、試合での勝ち負けや仲間との一体感といった、スポーツが持つ本当の楽しさを経験させてあげることができなかったにも関わらず、気持ちを切らさず練習に来てくれていたことに感激。

 

自分自身、こういう厳しい時期に最後までやめずにフットサルを続けてくれた子達だからこそ、思い入れも強いのかなと改めて納得しました。

 

そんな2人だけの卒業生が中学・高校へと進み、高校では揃って3カ年皆勤。

目の前のことに集中し、真面目にコツコツ諦めず我慢して努力を重ねる。最後に大きな花を咲かせるのはこんな子なのかもしれません。

 

6年前は素直に言えなかった「卒業おめでとう」を、今心から言いたいと思います。

 

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