2016年
4月
24日
日
たいていの指導者はそうだと思いますが、長いこと指導をしていると、チームのことに関してある程度の勘が働くようになります。
例えば週末に試合がある場合、うちの場合は火曜日の練習から試合に向けて気持ちを盛り上げて行き、木曜日の練習で締めるというのがルーティンとなっていますが、だいたい木曜日の練習の雰囲気で、試合の内容や結果の想像がつくものです。
もちろん、一日二日の練習で急に上手くなる訳ではありませんが、それでも良い時は木曜日の練習の仕上がり具合で「今回は行けそうだな」といった手応えを感じることができます。それ以外にも、気持ちの盛り上がりや試合に向けての一体感・チームとしてのまとまりが高まって行く雰囲気…指導者としてたまらなく楽しみな部分でもあります。
まあ、良くも悪くも予想を裏切られることも多々ありますが、最近は、木曜練習後の自分のテンションを察してコーチが試合後の打ち上げの有無を判断しているという噂もあります(笑)
予感といえば、もう一つ。子供の“やらかし系”があります。
先週の水曜日のトレセンでの練習開始前、翔平コーチと練習の準備をしていたところ、何か重要な連絡でもあるのか、一人のお母さんが遠慮がちに体育館の中まで入って来られました。
その雰囲気、深刻そうな表情を見て、即座に(これはただ事ではない…)と嫌な予感が体中を駆け抜けました。
急病、ケガ、不慮の事故。
あるいは学校で何か問題を起こしたか、宿題ができていないか、それとも家での約束を守らないことによる長期の欠席か…。
これも指導者なら分かってもらえることと思いますが、不思議と試合の直前にケガ、事故等が起きるものです。それもフットサルの練習とは関係のないところで。
今までの悪い経験が走馬灯のように甦り、色々な事態を想定しつつ、覚悟を決めて話を伺ったところ、保護者の口からは「あの…今日の練習に妹が参加したいと言っているのですが、大丈夫でしょうか?」との意外なひと言。
全く想定していなかった展開に一瞬ポカンとしつつ、慌てて翔平コーチと二人「どうぞどうぞ!」とダチョウ倶楽部顔負けのつっこみをかましてしまいました(^^ゞ
水曜練習については、試合感覚を養うためのミニゲーム中心の練習から始まり、ボールタッチを中心とした自主練習に変更してみたりと、短い時間を有効に活用するため色々と考えながら取り組んできましたが、今シーズンから内容を見直し、試合が近いカテゴリーの選手を対象に、より実戦的な練習をするための「強化クラス」と変更しました。
去年一年間を振り返り、 結局、ボールタッチが出来ている子は家でもやっているし、そういうやる気のある子のために、よりフットサルを知りたい、もっともっと厳しい練習をして強くなりたいという覚悟のある子だけ来てもらうための練習日と割り切って、あえて水曜日は『希望者=やる気のある子』と条件をつけて取り組んでみることにしました。
とりあえず現時点での水曜練習の対象は「3年生以上の希望者」としています。ちなみにその女の子は3年生ですので、やる気さえあれば水曜練習に参加することに全く問題はありません。お母さんには「入って来た時の雰囲気から、『これはただ事じゃない』と色々悪い事態を想像しました(笑)」と正直に話したところ、「じゃあ次からはもっとテンションを上げて入って来ます!」との返答が帰ってきました。
悪い予感が当たらずほっと一安心どころか今回は嬉しい誤算となりましたが、こういう外れなら大歓迎です。
さて、今日は今シーズン初の育成リーグとなるはずでしたが、天候の都合により中止。
今年度は元々高学年のメンバーが少ない上に、今回は欠席者も多く苦戦は免れないと覚悟はしていましたが、とりあえずこんな時にフットサルができることに感謝し、今回は「参加することに意義がある」と言い聞かせ、試合に臨むつもりで準備を進めていました。
もちろん今回も、昨日の練習を終え、試合の展開・結果についてはだいたい想像がついていましたが、残念ながらその予感を確かめることはできませんでした。
ちなみに今回も、コーチとの打ち上げは計画していました(笑)。ただし、試合の結果うんぬんではなく、名目上は『合宿の打ち合わせ』が目的でしたが…。
楽しみにしていた育成リーグは中止となりましたが、近づいてきたGW合宿に気持ちを切り替えて、また火曜日から頑張って行きたいと思います。
とりあえずは締め切りが迫っているので参加者の集計から。
コーチ、報告待ってます!
2016年
4月
20日
水
熊本・大分県中部地方を震源とする大地震が発生し、いまだに余震が収まりません。
まだこの先に「本震」が来るという予想もされていますが、皆さんの周りで被害はなかったでしょうか?
4月も今日で20日を過ぎましたが、なかなか日記まで手が回らず、新チームのスタートの報告ができていませんでした。
前回の日記からずいぶん期間が空いてしまいましたが、取り急ぎこの間の近況報告を。
5日(火)
今シーズンの練習開始。現時点で23人の子供達が元気に参加してくれています。
新入団は今のところ3人ですが、そのうち2人は女子。今年は久々に女子選手が3人になりました。フットサルは5人制ですので、何とか女子だけでメンバーが組めないかと秘かに期待している今日この頃。
妹、お友達のご入団、絶賛募集中です。
10日(日)
1週間の練習を経て迎えた週末はリノスさんと練習試合。
ここ数年、シーズンの最初の試合はリノスさんの胸を借りるのが通例となっており、同時に新チームの出来を占う風物詩となっていますが、今年はまあ…散々な内容となりました。
ずっと、「練習日が少ないから」「低学年でもAチームの試合に出ないといけないから」と理由をつけては、地味な基礎練習に目をそむけ『試合用の練習』と称して全体練習ばかり行なってきましたが、ここにきて基礎を怠っていたツケがついに巡ってきた感じです。
分かっていたことではありますが、基本を積み上げなければ試合も何もあったもんじゃありません。ボールの受け方、体の使い方、コーチングの声の出し方…足りないものを拾い上げればきりがありません。昨年度の後半から徐々に基礎練習に重点を置いて取り組んで来てはいましたが、そろそろ練習内容を大きく見直し、本腰を入れて基本技術の習得に取り組まなければいけないと覚悟を決めさせられた、そんな今年最初のTMでした。
確かに去年もボールタッチの練習を取り入れてから徐々に試合らしくなってきました。今年の6年生が卒業するまでに形になるかどうかは分かりませんし、時間はかかるかもしれませんが、結局これが成長への近道だという成功事例を見つけることができましたので、先を見据えて今年も基礎からじっくり取り組んで行きたいと思っています。
今週末は今年初の育成リーグです。去年はU-10のカテゴリーで奇跡的な“爆勝ち”をすることができましたが、今年はどこまで出来るのか。
間違いなくU-12は厳しい戦いが待っています。
とにかく、目先の勝ち負けではなく今練習で取り組んでいることがどれだけ実戦で出せるか、出そうとしてくれるかに注目して試合に臨みたいと思います。
さて、トップページでもお知らせしていますが、4月29日~30日に予定していたGW合宿につきましては、開催地である阿蘇の状況を考慮し、場所を変更して開催することに決定しました。
変更の理由についての説明は不要だと思いますが、そもそも「なぜ阿蘇だったのか」というところからご説明したいと思います。
大方の想像の通り、今回の合宿の場所を阿蘇に決めたのは、去年の夏休みにリノスさんに誘われて参加したサッカー大会がきっかけです。施設を取り巻く環境や雰囲気に加え、参加費用の安さに魅力を感じたのが最大の理由ではありますが、そうは言っても合宿の候補地なら他にいくらでもあります。
あえて院内から遠く離れた場所を選んだ理由…
親交のある某サッカーチームに『電車でGO!』という名物企画がありますが、実を言うと、数年前からこの企画に興味を惹かれ、秘かに実行の機会をうかがっていました。
それも、どうせやるならただ電車に乗って目的地に着くだけでは面白くない。電車に乗る機会が少ないうちの子供達に、出来れば乗り換えの一つも経験させてあげたい。阿蘇なら日豊線から大分駅を経由して豊肥線への乗り換えが経験できる上に、到着駅から合宿会場までも比較的近い。電車代はかかりますが、「宿泊料が格安の阿蘇青少年交流の家なら大丈夫だろう」という安易な気持ちで自分的にはかなり早い段階から阿蘇での合宿を決定していました。
しかし、場所を阿蘇に決め、そろそろ具体的な計画を詰めて行こうと思ったところで大きな問題が待ち構えていました。
大分から阿蘇方面への電車が極端に少ないのです。
宇佐から大分方面への電車は何本もありますが、時刻表を見る限り、大分から熊本(阿蘇)への直行便は一日に数本しかありません。
仮に、昼前に合宿地である阿蘇の最寄駅(宮地駅)に着こうと思ったら、大分駅を9時頃に発車する豊肥線に乗らなければなりません。そのためには、遅くても宇佐を7時台に出る電車に間に合わせる必要があります。ただ目的地に着くだけならそれでも良いのかもしれませんが、本来の目的は合宿です。着いてからの練習等々を考えると、あまり子供達に無理はさせられません。
自分の計画の甘さを呪いつつ、こうして『電車でGO!』作戦はあえなく見送りとなりましたが、それでも自分としては初のGW合宿は是非阿蘇に行きたいと強く思っていました。
アソビーゴの印象が強烈だったというのもありますが、阿蘇からは本当に自然の雄大さ、気高さを感じます。火山灰の影響なのか、大分から熊本に入るあたりから土の色も濃くなり、草や木までもが生命力に満ち溢れているような印象を受けます。
山育ちの子供達ばかりですが、街自体の標高がかなり高い上に、さらに上の方から阿蘇の山並みに見下ろされる独特の感覚・空気感。宇佐とはまた違った自然環境の中でで伸び伸びと合宿をさせたい。あの雄大な景色の中に身を置くことによって何か変化が生まれてほしい。そういう期待を込めて計画した阿蘇合宿ではありましたが、さすがに地震にはかないません。
それに、宿泊施設も心配ですが、JRも心配です。現時点で竹田~熊本県内が運休となっていますし、もしも『電車でGO!』企画を進めていたとしたら、交通手段の変更に加え、今頃は色々と計画の見直しやキャンセルに追われていたことでしょう。
今回の件で、計画は思い付きに頼らず練りに練って進めることが大事だと痛感しました。特に、多くの人を動かすイベントであれば尚更です。
今はもう、安心院での合宿が無事に開催されるよう気持ちを切り替えていますので、参加される皆さんのご協力をお願いします。
キャンセルといえば、2回目(土曜日の未明)に発生した地震により、土曜日の時点で阿蘇での合宿の中止は決めていましたが、すぐに連絡するのもどうかと思い、週が明けるのを待って月曜日に施設の方へキャンセルの連絡を入れさせてもらいました。
悪いと思いつつ、担当者に恐る恐る被害の状況等を尋ねたところ、幸いにも建物の崩壊等はなかったようですが、停電・電話が不通の状態が続き、ようやく今日電話が復旧したばかりだとのことでした。
おそらく、電話が復旧すると同時に、うちのように連休中に利用を予定していた団体客からのキャンセルの電話が相次いだことでしょう。
こちらとしても、現地の被害の状況を確認した上で、「直前の計画変更となりたいへんご迷惑をおかけしますが、参加者の安全面を考慮して今回はキャンセルさせて頂きたい」と申し出たところ、嫌な顔ひとつ見せず(電話なのであくまで気配ですが)、担当者の方より「ご連絡ありがとうございました」との丁寧な応対をしていただきました。
今回の阿蘇合宿にあたっては、電話での予約申し込みから始まり、計画書の提出や宿泊予定者名簿の提出が遅れ、色々とご迷惑をおかけしたあげくにキャンセルとなったにも関わらず、「また不安なくお出でいただけるようになりましたらこちらからご案内させていただきます。」とのお言葉に心を打たれる思いがしました。
お言葉どおり、いつかまた必ず利用させていただきたいと思います。
国立阿蘇青少年交流の家のスタッフの皆さんの心遣いに感謝申し上げますとともに、同施設と被災地に一日も早く平穏な日々が訪れることを心よりお祈り申し上げます。
そして今日はトレセンで水曜練習。
場合によっては避難所になっていてもおかしくない体育館で、選手9人に対しコーチが7人という環境でのトレーニング。
幸い宇佐では人的被害等は出ていませんが、コーチの中には徹夜で警戒・災害対応にあたった者もいますし、土日返上で給水対応に追われた者もいます。
何を思うのか。
何を伝えられるのか。
やるのは子供達だけど、チームは指導者の鏡。
こんな時だからこそ、当たり前のようにフットサルが出来ていることに感謝し、フットサルに真摯に取り組んで行こうと改めて肝に銘じました。
2016年
4月
02日
土
すいぶん遅くなってしまいましたが、先週の土曜日のお別れ会をもちまして、平成27年度院内フットサル教室の活動を終了しました。
年度末ということもあり、今週は予定していた練習も取りやめ、完全オフ。
久々にフットサルとは縁のない日常を送りました。
性格的に、どうしても一年間の活動について振り返っておきたいタイプなので、新年度の活動が始まる前に急ぎパソコンに向かってキーを叩いています(笑)
まず、お別れ会でもお話ししましたが、昨年度は本当に色々なことがありました。
何より、たくさん試合をしました。
大会ももちろんですが、お付き合いさせて頂いているチームの皆様のおかげで練習試合もたくさんすることができました。
おなじみのリノスさん、大平山さん、リヴェントさん。
さらに、NFCさんに、新しいところでは、RETIROさんやバサジィのスクール生とも交流を持つことができました。
何より、昨シーズン一番の出来事は、ビンクーロさんとの再会です。
ビンクーロさんとの交流のきっかけは、6月のホンダカップ・ペナスタ大会で久米さんに「大分からもう1チーム来てますよ」と紹介され、声をかけたのが始まりでした。
大分に帰ってからも連絡を取り合い、それ以降は育成リーグの発足までトントン拍子で話が進み、うちにとっては一気に交流の幅を広げることができました。
再会と書きましたが、実は、ビンクーロさんとは以前にも試合をさせてもらったことがあります。
今から6年前、リサナ・ロッソでU-10の交流戦が開催されたことがありましたが、その時にビンクーロさんも参加しており、フットサル専門チーム同士という親近感もあって、当時のコーチの方と連絡先を交換し、野田のコートで練習試合をしました。
その後、連絡先を知っていたコーチの方がチームを離れ、残念ながら交流は途絶えてしまいましたが、その方とは、3年前のエンジョイ5・セカンドステージが行われた北九州のコートで偶然再会。後で知りましたが、その時に北九州で一緒に戦ったエランのコーチとして、ビンクーロの佐藤さんも帯同していたという奇跡。
そういったニアミスを経て、昨年、福岡の地でようやく巡り合うことができました。
これこそ、“ボールがつなぐ縁”。
リノスさん共々、今はただ背中を追いかけるだけですが、同じフットサルチームとして今後も切磋琢磨して進んで行きたいと思っています。
お別れ会の後のコーチとの反省会では、試合数は増えたとはいえ根本的に変わらないジュニアのフットサルを取り巻く環境を嘆き、若干感情的になってしまいました。
なかなか結果が出ない現況も含め、このまま続けることに意味があるのかとコーチ達に問い掛け、困らせてしまいました。
しかし、改めて振り返ってみると、お別れ会には選手・家族の皆さんを含め、70人近くの方がフットサルを楽しんでくれましたし、親子フットサルを計画すれば毎回50人以上が参加してくれます。
このうちの何人かの子供は、フットサルがなければ確実にスポーツに触れ合わないまま成人を迎えていたことでしょう。
考えてみれば、院内という地にこれほどたくさんの家族が集まって、フットサルというそれほどメジャーではないスポーツを楽しむというのはすごいことだと思いますし、それだけでも続ける意義があるのではないかとも思えます。
フットサルの指導をしていても楽しいことばかりではありませんが、最近は、苦しい時は自分の気分転換のため、自分の健康のためと言い聞かせて乗り切ることにしています。
自分自身、フットサルがなければ無趣味で不健康な日々を送り、本当に刺激もなくつまらない日常を過ごしていたに違いありません。
県外を含め、こんなに色々な所に行くこともなかったと思いますし、何より、仕事以外でこれほどたくさんの人と知り合いになることもなかったはずです。
色々な人と出会い、刺激を受け、励まされ、改めてフットサルを続けて良かったと実感できた年。それが自分にとっての2015-2016シーズンです。
ビンクーロ=Vinculo
スペイン語で『絆』。
本当に良い名前だと思います。
ボールでつながる縁。
フットサルで築いた絆。
子供達にもフットサルを通じて何かを感じてもらえるよう、新シーズンもコーチ一同頑張って行きます。
新年度も院内フットサル教室をよろしくお願いいたします。