2016年
8月
16日
火
今から10年以上も前になりますが、15歳以下のフットサルのゲームでは、ゴールキーパーが投げるボールはハーフウェーラインを越えて味方競技者にフィードすることが禁止となりました。
その後、2010年だったと思いますが、“手で投げなくても、ゴールキーパーがボールを相手ハーフ内に蹴り入れることによって、同様の状況が発生し、フットサルにはほど遠いプレーが散見される”との理由により、スローだけでなく、キーパーからハーフウェーラインをノーバンで越えるキックも認めないこととする、との競技規則の改正がありました。
確かにその当時、試合の後半ぐらいからキーパー同士のロングスローのキャッチボールになってしまい、フットサルの醍醐味が失われるという理由から、育成年代でもあるU-15においては最初はスロー、続いてキーパーのキックもノーバンでハーフウェーを越えてはいけないというルールに改正されたと記憶しています。
ところが、つい最近ある大会の映像を見ていたところ、こんな場面に遭遇しました。
キーパーからのクリアランスによる再開で、味方選手がペナルティエリアのぎりぎり横に立ち、その選手に近寄ったキーパーが山なりにボールをトスし、ボールを受けたFPが浮き球をダイレクトで相手ゴール前に蹴り入れる。目的は、当然ゴール前で待ち構える味方選手にヘディングで競らせるためです。もちろん、直接相手ゴールに入っても得点になります。相手チームも心得たもので、ロングボールを蹴り入れる選手の邪魔をしようともせず、ゴールクリアランスになるとさっさと自陣に戻り、ゴール前を固めてロングボールに備えていました。
ちなみにこのプレー、14日に行われたバーモントカップ全日本少年フットサル大会の決勝トーナメントでの出来事です。
スロー・キックを問わず、キーパーからのフィードはノーバンでハーフラインを越えてはいけませんが、FPのキックであれば全く問題はありません。同じようなプレーはサッカーのパワープレーにもあります。しかし、サッカーはサッカー、フットサルはフットサル。これは“フットサルにはほど遠いプレー”ではないのでしょうか?
その他、同じくバーモントカップの決勝トーナメントでの出来事ですが、味方陣内深い位置からのキックインの場面で、キッカーからのボールを受ける選手が一旦味方ゴールライン側のコートの外に出てポジションを取り、キックインに合わせてコート内に走り込んでロングボールを相手ゴール前に蹴り込むというやり方も目にしました。これもルール上は問題はありませんし、似たようなプレーはフットサルでも良く見かけます。
数年前から県外に試合に行くようになりましたが、ある大会で、相手チームのキックインの際にキッカーの壁に立ったうちの選手に対し、相手のキッカーが「近い近い」とアピールし、素直に下がろうとする間に浮き球をゴール前に蹴ってくるチームと対戦しました。
キッカーが「近い×2」と、なぜか必ず「近い」を2回連呼。さらにゴール前で待ち構える選手がキーパーの前に立ち、視界をふさぐ小賢しさ。
棒読みのセリフのようなアピールとファウルすれすれのプレーが印象的で、帰ってからコーチ達とも「あんなプレーで勝って、見てる保護者は何とも思わんのかな」とか、「大分であんなことやったら笑われますね」などと話していたことを思い出しました。
最近では、大分でも同じプレーを目にするようになりましたが、さすがに自陣深くから、しかもゴールラインの外に出てロングボールを蹴って来るのは初めて見ました。
最近、自分の周りのフットサルの指導者の間で、「チョンドン」が話題になっています。ちなみにこのチョンドン、一見単純そうに見えますが、キッカーとシューターのタイミングやシューターのポジション取り、シュートコースなど、意外とスキルが要求されるプレーでもあり、フットサルの戦術としても認知されています。
チョンドン、チョンドンと見せかけてのドリブル、さらにスイッチ…チョンドンからのバリエーションも豊富です。絶対にやらないというチームもあるかもしれませんが、前に放り込むだけの、サッカーでいうパワープレーとは違い、キックインの何回かに1回、あるいは時間帯と展開によっては充分ありだと思います。
一方、前述した二つのプレーは、まさにサッカーでいうパワープレー。ヘディングに合わせる、直接ゴールインを狙う、こぼれ球を拾う…そこからのバリエーションがないこともありませんが、とにかくフットサル特有の細かいコンビネーションをすっぽかしたプレーであることは間違いありません。
キーパーからのトス→FPのロングボールも、自陣ゴールラインに出てからの放り込みも、ルール上は問題ありません。また、「近い近い」に関しては、キックインの際に4m離れないといけないというルールを上手く利用しているともいえますし、いずれもキック力とヘディングの強い選手がいれば、勝つための手段としては悪くないのかもしれません。
しかし、育成年代である小学生の大会、それも試合の後半にやるのならともかく、大事な試合とは言え前半から当たり前のようにやってくることに、正直違和感を覚えました。
あるいは、今回ロングボールが目についたのも、お互いにチームカラーやベースとなる戦術で戦いつつ(当然ですが)、その上で決勝トーナメントに進んだチーム同士、戦力的に互角だからこそ、勝敗を分けるためのストロングポイントであるロングボールを徹底して使ってきたのかもしれません。映像を見ていただけなので残念ながらそこら辺の臨場感までは伝わってきませんでしたが、とにかくルール上で問題がない以上、勝ったチームが強かったということです。
ともあれ、繰り返しますが舞台はバーモントカップの決勝トーナメントです。小学生のフットサル全国チャンピオンを決める大会であり、JFAの主催する唯一の全国大会でもあります。
決勝トーナメントに勝ち上がってきたチームの多くがこういった戦法を取っていたのは事実ですし、冒頭に紹介したルールが改正された頃も、大会に勝ち進むほどキーパーからのスローによるロングボールの競り合いになりがちだったと記憶しています。ということは、レベルの高いチーム同士の戦いになればなるほど、こういう展開になるものなのかもしれません。
ちなみに今回の決勝トーナメントのゲームは映像化されていますので、これからフットサルの試合に臨む多くのチームの指導者がこういったプレーを目にする可能性は大いにあります。しばらくはこれがフットサル界のトレンドになるのでしょうか。だとすれば、キック力とヘディングの強化を指導のプライオリティに置く必要があります。
最近、フットサルに限らずサッカーの教本を改めて読み漁っていますが、パスを使ったトレーニングを紹介する際に「ただし、浮き球でのパスは禁止する」という一文が増えてきており、(確かにDFの頭越しだと意味がないよな)と感心したばかりなのですが、どうしたものでしょうか?
ロングボール、自分もワンデーの大会では良く使ってましたけど、そもそも、キーパーからノーバンでハーフウェーラインを越えるキックが認められなくなったのって、『15歳以下年代における更なるフットサルの技術の向上』が目的だったはずですが…
2016年
8月
12日
金
最近、スマホのケースを買いました。
フレンチブルドッグのイラストでおなじみの、J2横浜FCのユニフォームサプライヤーでもある例のブランドのものです。
スマホのケースは使わない派だったんですが、サッカーと犬、加えて大好きなアルゼンチンカラーのデザインに一目惚れし、即買いしてしまいました(^^)v
ポケットに入れるとかさばるのが難点で、試合の時などは外したくなりますが、おしゃれは我慢。気に入っているので大事に使って行こうと思います。
強いて言えば、ブランド名が“soccer junky”ではなく“football junky”だと言うことはないのですが。
さて、昨日からお盆休みに入っている我がチームですが、先週末は佐賀市で行われた『EXILE CUP 2016』に出場してきました。
結果は予選リーグ3試合を戦い1勝1分け1敗でグループ3位となり、決勝トーナメントに進むことはできませんでした。
対戦したどのチームとも力の差はなく、「あと1点取れていたら」という試合ばかり。もちろん、相手も点を取られないように戦ってくるので簡単ではありませんが、それでも1試合目も3試合目も、結果的にあと1点ずつ取っていたら確実に決勝トーナメントに進めていたことになり、残念というか、悔しくてたまりません。
早起きして佐賀まで行って、1試合目に引き分けたけど2試合目に勝って、3試合目は1点差で負けて決勝トーナメントには行けんかったけど、なんか、E-girlsとか来ちょって一緒にダンスして、暑かったけど参加チームが多くて面白かった…で終わらないことを願っています。
悔しいと言えば、EXILE CUPに向け、先週の練習ではディアリオさんにお願いして、平成の森公園多目的グラウンドでTMを行いました。
本番と同じ天然芝のコンディションでEXILE CUPに向けての調整、それから今まで取り組んできた練習の成果を少しでも見せてもらえればと思っていましたが、なかなか思うようにはいかず…
ディアリオとのTM後、知り合いがたまたま対戦相手の保護者ということで、「先日はお世話になりました」との挨拶から、流れで試合の感想を聞くことになりました。
ちなみに、その知り合い曰く、「子供に『強かったか?』ち聞いたら、『全然』ち言いよったです。」とのこと。
さらに、「グレサラ(うちの別名)はフットサル専門やけん、弱くても足技はあったやろ?ち聞いたら、それも『全然』ち言いよったです。」とのことでした。
事実だけに耳の痛い話です。一応、子供達の耳には入れました。
中学生が相手なので試合の勝ち負けまでは求めていませんでしたし、弱いと言われようが下手と言われようが、少しでも経験の少ない子供達のためになればと思い、頼れるツテを頼って無理に試合をお願いしているのですが、果たして当の本人達はどう感じているのか。
努力は感じます。
頑張っている子は頑張っている。ボールタッチやステップ一つ取ってみても、それは分かります。しかし、やっていない子は全く伸びていない。もちろん、練習には来てるので少しは上手くなっているのかもしれませんが、周りの伸びに比べると、そのスピードがはるかに遅い。表面上は出来ていても、全然身についていない。
また、個人練習もやってる子はそれなりにやっているんだろうけど、自分の出来ることばかりやっていたり、トレーニングに対して全く負荷(=タッチに制約を課したり徐々に難しくしていったり)がかかっていない子もいて、自分の間合いやタイミングでは出来るのですが、いざ相手を前にすると、抜けない。かわせない。いわゆる“練習のための練習”となってしまっている子がいます。
なかなか実戦を経験させてあげられないもどかしさを感じつつ、今の環境だと仕方ないのかなと思ってみたり、フットサルだけやっていても意味がないのかな、と真剣に考えてみたり。
もっと大会やリーグ戦が増え、試合とトレーニングを上手く組み合わせていければ良いのでしょうが、現状ではなかなかそうもいかず…今後もフットサル一本でやっていく限り、この気持ちにはどこかで折り合いを付けてやっていくしかありません。
ただ、 子供は毎年、長くても6年で入れ替わりますが、こちらはずっと同じことの繰り返しです。子供達のわずかな成長と、たまにしかない大会での、さらにたまにしか味わうことのできない達成感。今のところ何とかモチベーションを維持することができていますが、それもいつまで持つことやら…
6月のバーモントカップ、そして今回のEXILE CUPと、少ないなりに目標に定めていた大会が早くも終わり、残された大きな試合も11月の九州大会予選ぐらいとなりました。
何といっても、小学生のフットサルチームにとって最大の目標はバーモントカップです。今思えば、バーモントの予選が11月だった頃は、夏から秋にかけてのチームを作り上げて行く過程が楽しくもあり、時期的にもちょうど良かったなと懐かしく感じています。
しかし、昨年からバーモントの予選が6月へと変更になり、チームとしてのピークの持って行き方、指導する側を含めた6年生のモチベーションの維持など、年間を通してのチームづくりが非常に難しくなってきたのは事実です。
夏場以降にチームの状態が上がらなかった昨年は、ある時期を境に目先の大会の結果にこだわることをやめ、基本的な技術の向上を目指して意識的にボールタッチに取り組ませました。その結果、目に見えて技術が向上した6年生もいました。
今年に関しては、高学年が少なくFPの主力が4年生というメンバー構成にしてはよくやれているのかもしれません。しかし、彼らが同学年と比較して技術的に上回っているかというと、決してそんなことはありません。
今後も試合はちょこちょことあるかもしれませんが、しばらく大きな大会もなく、当面の目標である11月の九州大会予選までは時間があります。6年生も少ないことですし、じっくり腰を据えて基本的な練習に取り組むには良い時期かもしれません。
特に予定がない盆休み。好きな本でも買い込んで思う存分読んでやろうと思い、本屋に立ち寄ってみましたが、結局買ったのはフットサルとサッカーの関連本を2冊。
コーチの中には、名古屋への旅行ついでにオーシャンアリーナに立ち寄り、Fリーグのゲームを観戦した者もいるようです。
周りがとやかく言っても、結局やるのは子供達。
フットサルにかける思いもそれぞれだと思いますし、フットサル教室に通わせる目的も家庭によって違うことは承知しています。
ただ、スポーツである以上、負けて悔しい、人よりも上手くなりたい、そういう根本的な感情を本人達が持たなければ、いくら練習してもなかなか上手くなるものではありません。いや、上手くすることは出来ません。
24時間フットサルのことを考えろとは言いませんが、せめて休みの期間中、一日に一度でも、ボールに触れてくれていると良いのですが…。