2017年

1月

13日

サイクル

遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。

そして遅くなりましたが、今週の火曜日からようやく練習を開始しました。今年も院内フットサル教室をよろしくお願いします。

 

昨年末の23日から1月9日までの約20日間。

今年は長い年末・年始の休みとなりました。年末にもう一週間遅くまで練習して、開始を一週早くしても良かったのですが、特に試合の予定もなく、無理はしませんでした。

年末年始の活動状況と、保護者・コーチの負担軽減を考えた結果の長い休みでしたが、さすがに年明けあたりから、「子どもが練習に行きたくてウズウズしている」や「体がなまっているみたいです」といった声を保護者の方からお聞きしました。

 

休みが多過ぎて、保護者の皆様には却ってご迷惑をおかけしたかもしれませんが、狙い通り、休みが明けた今週の練習から、去年までとは見違えるほどの積極性とキレのある動きを見せてもらうことができました(笑)今年の爆発が楽しみでなりません(笑)

 

 

冗談はさておき…

うちがのんびり休んでいる間にもサッカー界は刻々と動いている訳で、新年早々ビッグニュースが飛び込んできました。

 

中村俊輔選手の移籍!

 

年末から噂は飛び交っていましたが、年明けとともにジュビロ磐田への完全移籍が正式に発表されました。

移籍の理由について、中村選手自身「サッカーの本質であるべき楽しさ、喜び、信頼、感謝などを持ってプレーすることや、サッカーに対し、喜びと楽しさを持って向き合うことができなくなった。」と述べています。

ミスターマリノスと呼ばれ、おそらく現役Jリーガーの中では一番国内クラブへの移籍の可能性が低い選手と思われていたことと思います。また、本人も「マリノスを離れるつもりはなかった」とも言っています。そんな中村選手が“サッカーの本質に向き合うことができなくなった”とまで言わざるを得ないほど追い詰められた結果の移籍。

他人事ながら胸が締め付けられそうになります。

中村選手の新天地での活躍を心よりお祈りしています。

 

 

さて、いくらファンだとはいえ、久しぶりに更新した日記を中村選手の話だけで終わらせる訳にはいきません。

年の初めということで、まず昨年のチームの活動を簡単に振り返ってみますと、ご存じのとおり、県内で開催された主要大会の二つ、バーモントカップの大分県大会と九州大会県予選ともに予選敗退という結果。6月のバーモントカップこそチーム事情の割にはまずまずといった内容でしたが、11月の九州大会予選に至っては、他チームの成長に完全に置いて行かれ、まったく良いところがないまま敗れ去ってしまいました。

 

最大の敗因が自分達の指導力不足にあることは自覚しています。

が、それに加え、昨年は大会前に充分な試合経験を積ませてあげることができなかったことに悔いが残ります。実際、九州大会予選の後に行われたエンジョイ5では、2大会連続して予選リーグを突破することができました。相手のレベルや色々な条件が違うので一概に言えませんが、先行されてからの逆転勝ちや、試合終盤で追いつく粘り強さなど、少なくともメンタル面においては試合経験の差が大きかったことは間違いありません。仮に順番が逆だったとしたら、九州大会予選の結果ももう少し違っていたかもしれませんが、とにかく大事な試合の前に実戦を経験させてあげられなかったのは自分達の力不足です。

 

そういえば、前述した中村俊輔選手も移籍を表明したインタビューの中で「スポーツは、楽しんだり、練習したことを試合で発揮して、うまく行かなかったら見直して、次の試合までに上達するの繰り返し。そのサイクルに戻りたい。」とも語っていました。

確かに、サッカーチームの場合、シーズン中は毎週のようにリーグ戦や大会が開催されています。最近では「試合が多すぎる」という声もあるようですが、少なくとも普通のチームであれば「試合の経験が足りない」という理由はまず考えられないのではないかと思います。

 

例えば活動を一週間のサイクルで考えた場合、

練習→練習→試合で成果を発揮。

結果を反省してまた練習→練習→試合で成長を確認。

といった流れになるのではないかと思いますが、

 

これがうちの場合だと、

練習→練習→練習で週が終わり、

週が替わっても練習→練習→また練習…

ほぼこれの繰り返しです。

 

もちろん、たまに思い出したように試合があって、その都度それまでの練習の成果を発揮できたりできなかったりしながら、その結果を反省するというところまではできていますが、その時々に感じた悔しさだったり、他チームとの力の差、よそにあって自分達に足りないものなど、試合で感じた貴重な経験、かけがえのない感情を持続させることができず、試合でできなかったことをトレーニングで修正していくというサイクルがなかなか確立できていません。

結果的に試合の経験が練習に還元できず、チームの財産として積み上げることができないというもどかしさ…

 

フットサル専門チームの指導者としての目下の悩みは、これに尽きます。

 

 

性格なのでしょうか。新年一発目の日記が暗い内容になってしまい、書いている自分もびっくりしていますが、例によっていくら嘆いてもこの状況が劇的に変わる訳ではありませんので、前を向いて進んで行くしかありません。

 

お陰様で、我が院内フットサル教室も今年でクラブ設立20年目を迎えることとなります。

19年前の今頃は、『田舎の子供達にスポーツの選択肢を増やしてあげたい。』との思いから、志を同じくする仲間達とともにフットサル教室の立ち上げに奔走し、胸をワクワク躍らせる日々を過ごしていました。

 

あれから19年。なかなか試合を経験させてあげることもできず、スポーツクラブが持つ本来のサイクルを踏めているのかどうかも分かりませんが、少なくとも院内でフットサルをしたいという子供達に、フットサルをプレーする環境を提供することだけはできています。

週一だった練習は週四日にまで増え、一年に一回しかなかった試合も、何だかんだ月一ぐらいにまで増えてきました。そう思うと、チームとしての活動も19年前には想像もできなかったくらい充実してきているのかもしれません。

 

成長が遅く、傍目にはいびつなサイクルかもしれませんが、今年も自分達のできることを着実に、何よりフットサルに対して真摯に取り組んで行きたいと思います。

 

改めまして、今年も院内フットサル教室をよろしくお願いします。

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2016年

12月

08日

フットサルとサッカー

先週末の日曜日、中津のLivento FCが主催するサッカー大会に参加しました。

 

Liventoさんには、サッカーチームにも関わらず、いつもたいへんお世話になっています。

 

実に1年ぶりのサッカー。簡単に勝てるとは思っていませんでしたが、雨の強まりとともに精彩を欠き、特にグラウンドに水が浮いた状態での安心院戦は0-10と大敗。

ほとんどぶっつけ本番で臨んだため、予想通りといえば予想通りの結果となりましたが、雨と足場の悪いグラウンドに腰が引けたうちの選手達と違い、雨でも変わらずボールを蹴り、パスをつなぎ、動き回る相手チームの姿に、サッカーのタフさ、フットサルとサッカーの違いをまざまざと感じさせられた一日となりました。

 

フットサルとサッカーの違い。

人によって感じ方は様々だと思いますが、今回自分が感じたのは、ゴールクリアランス(ゴールキック)の違い、それからコート内の人数の多さです。

 

まずはゴールキックについて。

キックではなくスローから再開されるフットサルの場合、キーパーからの組み立てとしては、基本的にボールを低い位置の選手に付けるか、ピヴォに当てるかの二通りに大別されますが、U-15の場合はノーバンでハーフラインを越えたらファウルになりますので、フットサルのディフェンスはたいてい相手の低い位置からの攻撃を想定し、前からプレスをかけたりコースを切ったりといったところから始まります。

一方、サッカーの場合だと、ゴールキックを出来るだけ遠くに蹴って強い選手に合わせてくるので、普通は守備側の中盤か最終ラインの選手が浮き球を競ることになります。

フットサル専門チームにとってはこの『空中戦』、いわゆる「浮き球」が「どこに飛んで来るか分からない」感じが非常に落ち着かないというか、フットサルだとかっちり前からはめて行くはずのリスタートが逆にしっくりこない、不安定さを生む原因のように感じました。

 

次に、人数の多さです。

これは、ボールの弾み方とも関係してくるのですが、うちの場合、普段は100%ローバウンドのフットサルボールで練習しているため、サッカーボールを扱うといつも以上にボールが体から離れてしまいます。今回はサッカーボールを使っての練習をほとんどしていなかったせいもあり、ゴールキックの競り合いに限らず、相手のボールをカットしたり、味方同士のパスの際にも全くボールがコントロールできずにルーズボールになってしまい、それをほとんど相手に拾われるという展開。

サッカーの方がフットサルよりスペースがあると思っていましたが、今回はコートを狭くしてくれたせいもあり、フットサルに近い距離感で試合は出来たものの、逆にいつもより人数が多すぎてボールに誰が行くのかはっきりせず、セカンドボールの対応で後手を踏んでしまいました。

 

もちろん、ボールがしっかり収まれば問題ないし、トラップが大きくなっても自分が取り返せば良いだけの話ですが、サッカーボールを使ってのトレーニングがわずか数日という状況では、そこまで詰めることは出来ず、本番になって準備不足で出場したことをひどく後悔しました。

 

フットサルとサッカーは別物、と目を瞑ってしまうことは簡単ですが、自分達はこういうタフな相手と戦っていく訳で、慣れないボールの扱いに戸惑い、ルーズボールを拾えず右往左往する子供達に申し訳なく思いつつ、それでも何かフットサルに通じるものがあるはずと思いながら見ているうちに、ぼんやりとではありますが、フットサルとサッカーの違い以外に見えてくるものもありました。

 

例えばディフェンス。

基本的に、フットサルでは相手にボールを持たれた場合は全員がボールの位置よりも下がります。

普段から、相手ボールの時はボールとゴールの間にポジションを取ること、相手よりも下がって数的不利を作らないこと、と言い続けているせいか、最近は相手にポゼッションされても人数をかけてある程度守ることは出来ています。

しかし、その状態でなかなかボールを奪えないと相手に回されっぱなしの状況となり、試合時間の経過とともに体力と集中力が切れ、1点取られるとこらえきれずにバタバタと崩れる、というシーンを何度も目にしてきました。

 

また、オフェンスに関しても、ボールを奪ってから攻めに移る一歩・二歩の速さの違いを痛感しました。現状、人数をかけて守り、相手のボールを奪ってカウンターという戦い方が一番可能性があるにも関わらず、『ボールを奪うこと』『奪って攻撃に移ること』といった、基本的な部分ができなければ勝負は目に見えています。

常々、相手との力の差を埋めるために、人数をかけて守り、攻めにも人数をかけようよと言っていますが、結局のところ、そこからボールを奪いきる力であったり、奪った後の判断を含めた速さであったりといった、個の力をもっと伸ばしていかなければ通用しないということを思い知らされました。

 

ただ、前向きに考えれば、ディフェンスに関しては人数をかけて守るところまでは出来ていますので、あと一歩の寄せや、守から攻への切り替えといったところが身に付けばもっとやれるようになるのではないかという気がします。また、今回は8人制ということもあり、4年生だけでなく3年生までかき集めて参加しましたが、これから彼らに体力とスピードが付いて来れば、自然と出来るようになる部分もあることと思います。

 

慣れないボールとコンディションに四苦八苦し、冷たい雨の中で散々な結果となった1年ぶりのサッカー。

あまりの大敗に、「サッカーだから仕方ない」と割り切って考えようと思っていましたが、サッカーを通して見えてくるものもありました。

昨年に続き、数多くいるサッカーチームの中から、3つしかない枠の一つをわざわざフットサル専門のうちに回してくれたLivento FCの村上代表の気づかいに、心よりお礼を申し上げます。もしかすると、うちに足りないものに気づき、そしてそれに気づかせてくれるために呼んでくれたのではないかと思っています。

 

フットサルとサッカー。

ボールの弾み方もコートの広さも人数も違いますが、 「一つのボールを奪い合う」、根っこの部分は同じですね。 

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