トップページでもお知らせのとおり、先週の土曜日に行われた「城下かれい祭りフットサル大会U-10の部」は8チーム中5位という結果となりました。
「上位トーナメントに進むためには初戦が大事」
子供たちにも自分自身にもそう言い聞かせて臨んだ大会でしたが、結果的に優勝したチームと初戦で対戦して敗れ、目標としていた上位トーナメント進出は果たせませんでした。
トーナメントにありがちな、「1回戦で一番強い相手に当たった」と割り切って考えれば、また、初戦の大敗を引きずることなく、残りの2試合で勝利を収めたことを考えると、悪くない結果と言えるかもしれません。
そうは言っても、内心では(初戦に勝てれば組み合わせ次第では上位進出も…)と期待していなかったと言うと嘘になりますし、もしその試合に勝つことが出来ていれば優勝も考えられただけに、やはり初戦の入り方が残念でなりません。
敗因ははっきりしています。
相手のロングボールを使ってくるやり方に対応できなかったこと。
フットサルの場合、U-15までのルールでは、キーパーからのフィードはスロー・キックを含めてノーバウンドでハーフウェイラインを超えることができません。しかし、この大会では、毎回「大人と同じルールで戦う」ということで、ハーフラインをノーバンで超えるキーパーからのスロー・キックは認められています。
立ち上がり、いきなりキーパーからのキックでフィールドの選手たちのブロックを越され、キーパーを含めロングボールに全く反応できず簡単に先制点を奪われると、想定していなかった相手の戦法に戸惑ってしまったのか、キーパーとフィールドとの呼吸が合わず、キーパーからのゴールクリアランスを相手にカットされて易々と2点目を献上。
さらに遠目からの緩いシュートを相手選手がスルーすると、何てことのないボールがコロコロとゴールに吸い込まれ、前半だけで3失点。
ハーフタイムを終えてベンチに戻ったキーパーの表情は凍りつき、主力の3年生はあまりに予想外の展開にショックを受けたのか、今にも泣き出しそうな状態。
「キーパーからロングボールを入れてくるのでラインを下げて全体をコンパクトに」
「ロングボールを押さえられなくてもしっかり競って、セカンドボールを狙おう」
これが大人のチームなら、こういった指示で簡単に立て直すことができますが、小学生の、それもU-10のメンバーに対し、練習でやったこともない指示をハーフタイムで出しても理解させることすらできないでしょう。
この時点で勝敗は決しました。
うちのチームが抱える課題として、試合経験が少ないために、練習で教えている技術を試合で活かすことができない、という弱点があります。守備に関していうと、1対1で取りきる技術がない(取りに行くタイミングが掴めない)、試合慣れしていないため、相手との競り合いでの体の使い方がうまくない、といった不安要素を常に抱えています。
そこで、この大会を迎えるにあたっても、個人の技術だけに頼るのでなく、チームとしてどうやってマイボールにするか、ボールの取りどころをどこに設定するか、といったところを重点的に取り組んできました。
短所を補うため、チームとしての守り方に力を注いで来たつもりでしたが、初戦に関しては、このやり方が完全に裏目に出てしまいました。
まあ、このルール自体は最初から分かっていたことですし、この大会以外の大会、例えばこれから出場するバーモントカップやホンダカップといった大会では認められていないため、あえてこの大会の対策のために時間を割くことはしなかったので、正直そこまで悔しさはありません。
ただ、ロングボールを使ってきた相手に対し、そのボールの追いかけ方や体の入れ方などが上手くなかったことは事実です。
また、浮き球のトラップの仕方、キーパーのこぼれ球を想定したゴール前での詰めなど、全体的な技術の差はもちろんですが、『やろうとするチーム戦術に対応した個人技術をきちんと身に着けていた』点で、相手の方が一枚も二枚も上だったと認めざるを得ません。
こうして、試合後の反省会ではまたしても「試合慣れ」「練習における個の技術とチーム戦術の割合」「チームとして目指すべき方向性(スタイル)」といった無限のループに飲み込まれて行く指導者達でした・・・
初戦の反省でかなりスペースを割いてしまったので、あとは簡単に振り返ります。
嫌な雰囲気の中で迎えた2試合目でしたが、相手のゆっくりとしたリズムに手こずりながらも前の選手が2ゴールずつ奪って前半のうちに試合を決めることができ、交代選手を使うこともできました。
さらに、前回の練習試合の後に、「絶対に当たるだろうからよろしくお願いします」と話していたリノスとの5位決定戦では、前半は我慢比べの展開となりましたが、低い位置から丁寧にボールをつないでくる相手に対し、練習を重ねてきた前線からのプレスが機能し、後半に2ゴールを奪って勝利することができました。特に、この試合では相手の戦術に対応するため前線の選手を入れ替えましたが、その選手起用が見事に的中。
采配を振るった翔平コーチにとっても会心の勝利となったことと思います。
こうして今年度初めてとなる大会は幕を閉じました。
2試合目を終えた時点で保護者の皆さんからは「勝ったのに表情が暗い」「負けたような顔をしてる」とさんざん言われました。
どんな内容でも勝ちは勝ちですが、自分たちとしては、練習で取り組んで来た内容を試合で表現したいと考えて常に試合に臨んでいます。負け惜しみかもしれませんが、強い相手に対し、結果的に負けたとしても、自分たちのやってきたことを出し切ることができればそれほど悔しさは感じませんし、逆にその結果が勝ちにつながった時ほど嬉しさは増します。
2試合目の勝利を、その試合の内容を、戦った子供たち自身が良しとせず、内容に不満を感じた結果があの試合後の表情・態度に現れていたのだとしたら、むしろ嬉しいことです。
また、今回はこちらの準備が上回り、僅差でリノスさんに勝つことができましたが、依然としてU-12では水を開けられています。トップチーム同士の対戦で勝てるよう、リノスの背中が見えなくなる前に、何とか追いつき追い越したい。この気持ちでまた今週からの練習に取り組んで行きたいと思います。
相手のロングボールの前に戦わずして敗れ、2年前のバーモントカップ準々決勝で嘗めた苦杯を思い起こさせてくれた初戦を含め、わずか3試合ではありましたが、それぞれに課題も収穫も感じることのできる非常に有意義な大会となりました。
大会主催者の皆様、ジョイント・速見フットサルコートのスタッフの皆様、たいへんお世話になりました。また今年も「城下かれい祭り」自体はスルーしてしまいましたが、来年は優勝を狙いますので是非この大会の継続をお願いします!
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