メッセージ

去る8月20日・21日にかけて、熊本県阿蘇市で行われた8人制のサッカー大会に参加してきました。 

リノスさんとの合同チーム、またいつもと勝手が違うサッカーということもあり、指揮は全面的にリノスのナベコーチにお任せし、極力裏方に徹しました。そのせいか、普段は大会に行っても周りの声はあまり耳に入ってきませんが、今回は気分的にも余裕があったのか、試合中も他のコートで試合をする選手や監督の色々な声が聞こえてきました。

今日は、そんな他チームの指導者の声を中心に、阿蘇での2日間で感じたことを振り返りたいと思います。

 

中でも特に印象に残っているのが、2日目に隣のコートで試合をしていたチームの指導者の「頑張るな!」という掛け声です。

もちろん、試合を「頑張るな!」という訳ではありません。「一人で頑張るな!」「自分よりも頑張らなくていい奴を探せ!」という声から察するに、相手の多いところでボールを受けて無理にキープしたり強引にドリブル突破を図るのではなく、より楽にプレーできる(頑張らなくていい)ところでプレーし、自分よりも余裕のある(頑張らなくていい)選手を見つけてパスをしろ、という意図のようです。

このチームの面白いところは、全員にではありませんでしたが、「ボールを持ったら20回タッチしてからパスを出せ」という指示も出していたことです。

「頑張るな」「20回以上ボールタッチしろ」「自分よりも頑張らなくていい奴を探せ」これらの指示から判断すると、できるだけプレッシャーの少ない状態でボールを受け、相手に囲まれる前に自分でスペースを見つけてドリブルし、相手を引きつけ苦しくなったら(苦しくなる前に)自分よりも良い状態の味方にパスを出し、さらにスペースに入って行く、といったところがこのコーチングの意図するところでしょうか。まあ、自分なんかが考え付くのはその程度のことで、実際はそんなに単純ではないのかもしれませんが、何となく甲斐監督が時々やられている(と思う)「パス禁止」ゲームに通じるものをこのチームから感じました。

とにかく困ったら子供達に「頑張れ!」と言ってしまう自分達にとって、直接対戦した訳ではないにしろ、「頑張るな!」という言葉は非常に新鮮でした。いや衝撃的でした。

最近、うちのチームでも「ボールを動かせ」「フリーのスペースに自分でボールを運べ」と言っていますがなかなかこれが伝わりません。もっと別の表現を考えてみようと思います。

 

もう一つ、強烈に印象に残ったチームの指導者を紹介します。このチームとは初日の予選で同じグループに入ったので、応援に来られた保護者の中には覚えていらっしゃる方がいるかもしれませんが、とにかくコーチングが強烈。気持ちの入っていないプレーをした選手を「オ〇マ」「おいそこのオ〇マ2人交代!」…それで通じるのも凄いと思いますが、とにかく気持ちの入っていないプレーをすると即座に「〇〇お前もう明日来なくていい!5千円持ってクマ牧場に行ってろ!」とユニークな表現で一喝。帰りの車の中で翔平コーチとこの監督の話題で持ち切りだったことは言うまでもありません。

ちなみに翔平コーチが聞いたところでは、「クマ牧場」だけでなく「熊本城」バージョンもあるとのこと。そのうち、「面白いけど入場料にしては5千円は高いんじゃないか」という話になり、「実は阿蘇からの交通費込みでそれくらいなんじゃないか」とか、「あの監督、遠征に行くたびにこっそり各地の名所を下調べしているんじゃないか」等の深読みをする始末。誤解のないようにお伝えしておきますが、これは決して批判している訳ではなく、監督さんと選手の信頼関係があるからこその「愛のムチ」だと思って紹介させていただきました。

 

ちなみに、前者の「頑張るな!」を繰り返したチームは2日目のフレンドリートーナメントの優勝チームでした。下位チーム同士のトーナメントとはいえ、「何でこんなに強いところが」と思うようなチームが入っていた中を無敗で勝ち上がるというのは、それなりの実力がないと無理だと思います。

さらに、「5千円持ってクマ牧場行き!」のチーム。自分達が対戦したのはBチームでしたが、ここのAチームの方はなんとなんと、上位トーナメントの決勝戦であの鹿島アントラーズを倒し、堂々の優勝。全26チームが参加した大会の頂点に立っています。

 

「ボールを動かす」「気持ちの入ったプレーをする」

伝えたいこと、やらせたいことは同じでも、大事なのはそれをどのような言葉で伝えたい相手に伝えるかです。同じことを別の人が同じ言葉で伝えても伝わらない場合もありますし、自分なりの言葉に置き換えて伝えた方が良い場合もあります。本当に、気持ちの伝え方って色々あるし、自分のキャラクターにあった言葉で最適のタイミングで伝えることの難しさや大切さを感じさせられました。

 

初めてサッカーの大会に参加してみて、自分なりの正直な感想としては「サッカーチームはタフだな」ということ。実際、阿蘇から帰った子供達に感想を聞いてみても全員が「相手の当たりが強かった」と口を揃えて答えていました。うちのチームから参加したフィールドプレーヤーは全員3年生でしたが、うちの5・6年生の当たりの比ではないようです。参加した子供達にとっても得るものの大きな大会となってくれたのであれば、はるばる阿蘇まで参加した意義は充分あると思います。

 

自分達の戦うフィールドはフットサルです。

年々プレッシャーが厳しくなり、判断に要する時間とスペースがなくなっていると言われるサッカーですが、そのサッカー以上にスペースがなく、瞬間的な判断のスピードとより緻密なプレーが必要とされるフットサルでは局面局面でプレーヤーに的確な指示を与えることが難しいのも事実です。Fリーグの試合を観ていても、試合に出ている選手よりも、交代してコートから戻ってきた選手に対し、監督がコートに背を向けて丁寧に指示を出すことも珍しくありません。

そんなベンチワークに慣れていた自分にとっても、今回初めてサッカーのベンチに入れさせてもらい、改めて試合中の言葉の伝え方・メッセージの重要性を感じることができました。


フットサル専門で、サッカーではたいした戦力にならないかもしれないチーム。

最初から分かっているうちの選手をなぜ西村さんが誘ってくれたのか、ずっと心に引っかかっていました。

二日間で9試合。閉会式を終え、asovigoグラウンドに移動してさらに練習試合を4試合。阿蘇の雄大な自然に見守られ、無心でボールを追いかける子供達を見ていると、素直に「サッカーもダイナミックで良いな」と思う自分がいましたし、サッカーとかフットサルとかにこだわっている自分がとても小さな存在に思えてきました。

「あんまり小さいことにこだわらず、もっと単純にフットボールを楽しみましょうよ」色々なことを感じさせられた今回のasovigoですが、全部ひっくるめて西村さんからのメッセージとして受け取らせていただきます。

 

西村さん、渡辺コーチ、リノスの保護者の皆さん、今回はたいへんお世話になりました。

 

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