気になること

最近、練習中に「トイレに行って来てもいいですか?」と聞く子が増えてきました。


練習中だけでなく、近頃は大会中でも何度となく子供達から発せられる一言です。

もちろん、行ったらダメとは言いません。だって漏らされたら困るから。

でも内心思います。(トイレなら練習が始まる前に行ってくれよ)と。

 

全員に指示を出そうと思っている時なんかだと、その子が戻ってくるまで練習を止めて待っていなければならないし、仮にいない間に指示を出したとしても、また同じことを言わなければなりません。それが指導者の仕事と言われればそれまでだけど、時間の使い方としては上手くはありません。

確かに、練習に来たらまず用具の準備をして、その後ボールタッチやアップをするという約束事は決めていますが、「練習の前にトイレに行く」ということはチームの約束として定めてはいません。

それについては自分で判断すべきことですし、練習中に行きたくなるようならできるだけ練習前に済ませておくべきだと思います。そもそもフットサル教室の練習で教えることではないと思っていたから言っていなかった訳ですが、最近これがあまりにも多く、どうしても気になるので、小学生のお子さんをお持ちの(フットサル教室以外の)保護者の方に学校ではどうなのかと聞いてみたところ、学校によるのかもしれませんが、行きたくなったら授業中でも自己申告で行かせるし、何も言わずに自由に行っても良いところもあるのではないかとのことでした。

どうやら最近は、「トイレは練習の前に行くように」あるいは「なるべく練習の休憩時間を見計らって行くように」と言わなければならいようです。

 

誤解のないように言っておきますが、こちらとしても、子供からトイレに行きたいと言われたら行くなとは言いません。また、仮に練習の前に行ったとしても、本人の体質や体調、その日の水分の摂取状況や気候による発汗状況、緊張の度合い等により個人差があることは承知しています。(実際、うちの子はトイレが近いので、と事前に言っていただいた保護者の方も過去にいらっしゃいました。)それでも、初めて練習に参加した子供ならともかく、何年もこの教室に通っている子、それも高学年の子から練習中にその言葉を聞くと、正直がっかりきます。

 

(行っても)良いですか?と他人に判断を委ねるくらいなら、行かなくても大丈夫なのか?ダメだと言ったら我慢できるのか?

それとも我慢できないから行くのか?それなら「行っても良いですか」ではなく「行ってきます」の方が言葉としては適当ではないか。そんなことをつい先日、一緒に大会に参加した指導者の方ともお話しさせていただきました。

じゃあ、「今は全員で大事な話をしているところだから我慢しろ」と言ったとする。それで漏らしたとしたら、その責任は誰にあるのか。きっと彼らは、「監督に行ったらダメと言われたから漏らしてしまった」というに違いない。つまり自分が漏らした責任は監督にあると。

 

 

先日のエンジョイ5・佐賀予選は、3試合を戦い3連敗。

直前の練習からも何かをやってくれそうな雰囲気は感じられず、あまり期待の持てない状態ではありましたが、さすがに3試合とも無得点での予選敗退という結果には正直がっかりしました。遠くまで送迎にご協力いただき、お子さんの活躍する姿を楽しみに応援に来て下さった保護者の皆さんの期待に添えず、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

ただ、こちらとしても、全く準備をしていなかった訳ではありません。チームとしてのベース、出来ている部分はあり、でもそれだけでは通用しないので、もう少しここをこうしてみようよ、ここを頑張ってやって行こうよということを自分なりに伝え、さらに子供達にも考えさせ、足りないところ、やろうとしていることを押し付けるだけでなく、子供達でも考えさせながら練習で取り組んできました。

そしてそれが練習では少しずつ出せるようになり、実戦でどれくらい出せるか試してくれるかと思ったら、肝心の本番で全くチャレンジしようとせず、出来ていることすら出し切ろうとしない。

本当にがっかりの一言。

 

普段のトレーニング、戦術の方向性、選手の選考…全部ひっくるめて敗戦の責任は監督にあります。「院内、あの弱いチーム」、「ちょっと、前からプレッシャーをかけると何もできないチーム」。そう言われるのは仕方がありません。事実だから。

実際、それだけの選手層と、選手層の薄さをカバーするだけの指導力がないからこその結果だと自覚しています。それが事実なので、監督である自分は「仕方がない」と割り切ることができます。今いる戦力で出来ることを必死で考え、色々なことに我慢してチームを作ってきました。昨日の負けは悔しいけれど、毎年メンバーは変わるので、今年強いチームが作れなければ来年に期待するだけですし、来年が無理でもまた次の年と、何と言われようが我慢して指導を続けるだけのことです。

 

ただ、余計なお世話かもしれませんが、自分達指導者はそれでもいいけど、今やっている子供達は本当にそれでいいのかな、と思わずにいられません。

出来ていることや足りないことを伝え、出来ていないことにチャレンジしないと強い相手に勝てないよ、出来ていないことをやるのですぐには上手くできないし、失敗してもいいので勇気を持ってやり続けようよ、と言い続けているけど、その一歩を踏み出そうとしない子供達。

自分達はフットサルの指導者だから、フットサルを強くしてあげられないことの責任は自分達にあります。でも、自分達が責任を取れるのはフットサルの試合の結果だけ。彼らがこの先、仕事や人間関係で問題に直面しようが、壁にぶつかろうが、彼らを助け、先に進めてあげることはできません。

 

トイレに行っていもいいかと監督に聞いたけど、ダメだと言われた。我慢しきれずに漏らしてしまったけど、それは監督が行くなと言ったからで、自分が悪い訳ではない。

フットサルの試合で負けてしまったけど、それは相手が強かったからで自分達のせいではない。

 

繰り返しになりますが、自分達はフットサルの指導者です。試合前は色々なことを考え、可能性のあるメンバー、試したいメンバーを選んで試合に起用します。もしかすると昨日の試合に出た高学年のほとんどは、今年のうちに下の学年にポジションを奪われるかもしれないけど、それすら「監督が決めたことだから仕方がない」と受け容れ、諦めてしまうのでしょうか。

この先の人生で、仕事や社会で様々な壁にぶつかることと思いますが、その都度、誰かに「替われ」と言われたら黙って舞台から降りてしまうのでしょうか。出来ることだけやって、自分の能力以上のものを求められたらチャレンジせずに逃げてしまうのでしょうか。越えられる壁だけ越えて、越えられない壁には挑もうとしないのでしょうか。


判断を他人任せにしたり、責任を回避したり、それでフットサル教室での時間は何とか過ぎて行くかもしれませんが、彼らにとってフットサル教室以外の時間の方がはるかに多いはずですし、フットサル教室を卒業してからの時間の方がはるかに長いはずです。

 

昨日来れなかった保護者の方に「日記を楽しみにしています」と言われ、「多分書かないと思います」と答えましたが、やっぱり書かずにいられませんでした。試合の内容を知りたかったことと思いますが、こんな感じでしか報告することができません。これで伝わると良いのですが…

トイレを我慢しろと言っている訳ではありませんのでそこは誤解のないように。


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コメント: 14
  • #1

    いち保護者 (日曜日, 06 9月 2015 21:20)

    佐賀遠征お疲れ様でした。

    監督の悔しさは伝わりますが、問題は参加した子供たちがどう感じているか気になります。
    せめて自分のやりたいこと、したいこと、考えてることを声に出して言おうよみんな!
    自分たちで鼓舞していかないと、このまま終わるよ6年生‼︎

  • #2

    翔平 (日曜日, 06 9月 2015 21:39)

    昨日はお疲れさまでした‼
    最近子どもたちに対して口癖のように言っている言葉が「チャレンジをする‼」ということです!
    「チャレンジをして後悔する」
    「チャレンジをしなくて後悔する」
    「後悔」をするということは同じでも「後悔」の内容が違います‼
    この違いを子どもたちに理解してもらってどんどん「チャレンジ」をしてもらいたいと思います‼
    自分たち指導者は「道」を示す事ができます!
    では、その「道」を進むのは?
    子どもたちはこの簡単な問題を出されて間違いなく答えるでしょう!
    「僕たち子どもです‼」と!
    これに内容が詰まってないのが現状だと思います!
    これは子どもたちから問題を出題されているのかもしれません‼自分はこの問題にチャレンジして行きたいと思います!
    長くなりました!すいません!

  • #3

    名無し (日曜日, 06 9月 2015 22:15)

    指導者だけ悔しがっても、当の本人たちが悔しがって何も変えようとしないんであれば、一度解散したらどうでしょうか。

    特に返事は不要です。

  • #4

    河野 (日曜日, 06 9月 2015 22:46)

    強い相手に勝つ本当の喜びを味合わせたいと思ってますが…。
    泥沼状態からいつ抜け出せるのやら。
    希望の光がいまだ見つからず。

    フットサルってもっと楽しいはずなのに、今は楽しくないよねみんな。

  • #5

    藤原 (日曜日, 06 9月 2015 23:22)

    いち保護者さん

    最近、声が出ないのは何も考えてないからじゃないかと思うことがあります。
    あるいは状況判断が遅いか。
    何事もやらされてる感じで、自分から主体的に考えたり行動したりすることが苦手なんでしょうかね。

    一度練習をじっくり見てもらうとよく分かると思いますよ。

  • #6

    ひび (日曜日, 06 9月 2015 23:26)

    エンジョイ5お疲れ様でした!
    観に行けなくて本当に残念でした。全くエンジョイできてない試合だったようで…
    子供が帰ってきてから悪いなと思いつつ「全く結果残してないなんて何しに佐賀まで行ったの?」と言ってしまいました。
    練習にも新しいメニューをとりいれいろんな手段に挑戦出来るよう指導してくれているのにそれを実戦しないのか、出来ないのか…
    詳細を聞いたこっちが悔しくなります

  • #7

    藤原 (日曜日, 06 9月 2015 23:30)

    翔平

    阿蘇からの3週間、お疲れ様でした。
    夏休みの集大成でもあり、秋の陣の初戦でもあった大会があんな結果で虚しいね…

    今回は、メンバー選考にも問題があったのかな?
    せめてその「道」を進もうとする選手を選んで連れて行くべきだったかなと思います。
    ずっと「もう良いんじゃないですか」と言い続けていた、
    翔平の意見が正しかったのかもしれん。

  • #8

    藤原 (日曜日, 06 9月 2015 23:37)

    名無しさん

    解散。
    手厳しい意見ですね。

    確かにチームがなければ、結果に一喜一憂したり、こんなにグダグダ悩む必要もなくなりますが…
    返事は不要とのことですが、前回の日記で「フットサルができる環境を確保する」と書いたばかりですし、今のところそれは考えていません。

    今後も厳しいご意見をお待ちしています。

  • #9

    藤原 (日曜日, 06 9月 2015 23:50)

    河野…コーチですよね?

    楽しそうじゃないと言われるたび、自分達が厳しすぎるのかな…と思ってしまいますが、大会に行くと「まだまだ自分達も甘いな」と思わされます。
    厳しく言っても委縮するだけだし、伸び伸びやらせようと思うと好き勝手やるだけだし…一体このメンタルはどうやって育てたらいいんでしょうか?

  • #10

    藤原 (日曜日, 06 9月 2015 23:59)

    ひびさん

    響は頑張ってくれましたよ!
    響の投入で流れが変わることもあるんですが、今回はそんな雰囲気ではなく…
    本当は高学年に最初から良い雰囲気を作ってもらいたいところですが、3年生に頼らざるを得ないのがうちの現状であり、弱さでもあります。

    今月はU-10の大会もありますので、長い目で見守って下さい!

  • #11

    佐藤 (月曜日, 07 9月 2015 00:56)

    佐賀からの帰り、普段試合後は物言わぬ息子が「俺これからどうしたらいい?」との言。合宿で自分が知らない息子のエピソードを指導陣から聞いていたし、かつ試合内容から苦悩していると感じました。
    我々親はフィールドには立てないから、選手と指導者を信じて応援するサポーターです。
    「また応援するから頑張れ!」
    今日より明日、佐賀の経験がチームの成長に繋がるよう願ってます。

  • #12

    GKの母 (月曜日, 07 9月 2015 13:56)

    土曜日はお疲れ様でした。
    どんなに点が取れない試合でも、キーパーがゴールを守り切れば負けることはありません。
    良い働きが出来なかったことを反省して、また練習に励み、次の試合へ挑まなければ。

    日々の練習が重要な技術面では、コーチ陣の指導が大きなウェイトを占めると思いますが、メンタルの部分はやはり、それぞれの家庭での考え方も大きいと思います。

    練習したことを本番でチャレンジすることが出来る気持ち。
    相手が誰であれ負けたくない!勝ちたい!!という気持ち。
    そしてチームメイトのために力を尽くして戦う気持ち。

    どうしたらその辺を養うことができるのでしょう・・・。
    私たち保護者への宿題です。

    まずは遠征への車中での過ごし方から見直していこうかな・・・(*_*)

  • #13

    藤原 (月曜日, 07 9月 2015 23:32)

    佐藤さん

    コメントありがとうございます。

    キャプテンには、本当に思い荷物を背負わせてしまっています。
    きっと、楽しいはずのフットサルが今は全然楽しくないだろうなと思います。
    毎年、キャプテンには「チームを代表してお前を怒ることもあるから」と言っていますが、いくらキャプテンに厳しく言っても、周りが響かずキャプテンだけが気づき、背負い込んでしまっているのが現状です。

    こちらとしても、怒ることをやめるのは簡単ですし、その方が楽なんですけど、その瞬間チームの成長も止まり、選手と指導者の関係も崩れてしまいますので、これからも言葉やタイミングを考え、諦めず粘り強く指導を続けて行きたいと思います。
    キャプテンには、もう少し苦悩の日々が続くかもしれませんが…どうかサポートをお願いします。

  • #14

    藤原 (月曜日, 07 9月 2015 23:53)

    GKの母さん

    キーパーは良くやってくれています。
    が、ああいう展開になると気持ちも切れてしまい、止められるボールも止められなくなるものです。その逆もしかり。
    やっぱり大事なのはチームの雰囲気、メンタルですね。

    トイレの件は一つの例ですが、挨拶・返事・話を聞く態度・練習以外での過ごし方…
    フットサル教室以外のところで厳しく言われていないとしたら、フットサル教室に来ていきなり厳しいことを言われても、「は?」ってなるだけですよね。
    そんな子に「できないことにチャレンジしよう!」とか「失敗しても諦めるな」とか「味方をサポートしよう」とか言っても、伝わる訳がないですよね…

    ちょっと前ですが、「フットサル教室は躾も教えてくれるから入れる」という噂を聞いたことがありますが、それこそ「は?」って感じです。

    純粋にフットサルの指導がしたいと思う、秋の夜長…
    名無しさんが言うように、一度解散して、やる気のある選手だけ集めて新チームを作るというのもありかもしれませんね。